短文)贖

 人は無限に罪つくりである。
 そのところの無限に罪つくりの人は、無償・無限の愛で以てのみ、自己の罪にさいなまれることから救われ精神的に存立できよう。それは罪の補償であり裁可であり(肯定ではない)、全ての贖いを引き受けてもらうこと。 ~あえていうなら、徳政令のようなもの。
 だからこそ、罪過を我が身に感じない者は救いを感じない。

 我々は必然に罪をつくる。この罪とは(結果的に)、自己の生きる姿そのまま。
 (死を含め)生きるとは無限の罪による無限の苦であるゆえ、苦の離脱は根元的に不可能。不可能ゆえ不可能。不可能ゆえ不可能。不可能ゆえ不可称不可説不可思議な補償であり愛であり裁可である。
 あいにく、これについて適切な語彙をもたない。

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