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「ヨルシカ 月光再演」を忘れないように。

※ネタバレ祭りです。ご覧になる際はご理解のほどお願い致します。

初めまして!てん。と申します。写真が趣味の個体です。
3/11の大阪公演、3/21の名古屋公演の2公演に参加してきましたー!!
n-bunaさんを知ったのは5年前、当時の元カノに「アイラ」を薦められて、こんなにも綺麗な言葉を書く人がいるんだ…!と衝撃を受けたのを覚えています。
それからというもの、初回限定盤を揃えたり、ローソンのコラボカプチーノを全種類集めたりするくらいには大ファンだったのですが、何故かライブには足を運んだことがないまま生きていました。
しかし!ついに今回の月光再演で初のヨルシカライブ参戦を果たしたのでした!

結論から言います。

言葉如きが語れるものか。

いや、本当にこれなんですよ。noteを書いておいてあれですが、正直上手く言葉に表しきれない部分が多すぎて無理です。(万年筆を置く音)
なのでこの投稿はタイトルにもある通り、忘れないうちに出来るだけその瞬間の情動を書き残しておこうというものです。エゴってやつですね◯

それじゃあ、前置きが長くなりましたが感想を書いていきます!!


会場に入ると、スクリーンには月夜の桟橋が映し出されていて、穏やかな波の音がその空間を覆っていた。
「ここにいる人たちみんな個体なの…?」今でも信じられない。これだけいるのに日常にはあまりにも数が少ないじゃないか!!もっと直接お喋りしたいのに!!
それはともかく、ヨルシカ初ライブだったり、楽器のサウンドチェックにビビったりして緊張もほぐれないままでいたところに

ブーー

開演のブザーが鳴ってライトが落ちた。呼吸は乱れ始めていた。

Poetry-海底にて-

暗闇に包まれた会場に、縹色の光を放つ海中の映像が映し出される。

僕らは深い海の底にいる

「n-bunaさんの声だ…」ドラムの音に呼吸を持っていかれる。

僕らは鯨だ。言葉のオキアミを飲み込んでいる。

言葉の美しさと楽器の音圧に揺さぶられて、震えた溜息のような呼吸しか出来なくなる。

いつだって、欠けてしまった何かを探している。
3月11日 グランキューブ大阪 ヨルシカです

夕凪、某、花惑い

ライトアップされたステージにはsuisさんの姿が。

ー 大号泣 ー

ええ、これは実話です。誇張でも虚偽でもなく、6年間堰き止められていた愛が涙としてどっと勢いよく溢れ出しました。マスクを2枚持ってきてた自分の偉さたるや。
そして生歌うまぁぁぁ!!!音源を軽く超えてきて思わずビックリしちゃいました。いつものラジオのぽわぽわした雰囲気はどこいったんだ!ってなるくらい気迫が凄まじくて一発目から圧倒されました。

八月、某、月明かり

ー 大号泣 ー

いや、この流れダメじゃない??涙の跡も乾きそうなところにまたしても涙が投下されてしまいました。
後ろの映像もすごく良かった〜! 個人的にこの曲は、晴れた夏の町外れを自転車で駆けているようなイメージを持っていたんですが、流れていたのは夜の街を自転車で逃げ出しているような映像で、キーを下げていたのもあってか新鮮で「これもいい…!」と深く感心しました。

本当になんとなくではありますが、この曲はヨルシカの曲の中でも次元が違う気がします。魂が持っていかれると言いますか、聴き終わったら疲れちゃうんですよね。それでも最っ高に爽快で大好きな楽曲です。

Poetry-関町にて-

夕暮れを見ていた 僕はずっと歩いていた
富士見通りは商店街 駅前のロータリー茜色

なんかめっちゃ癖になるリズムで覚えてしまってました。n-bunaさんの声も心地よくて、ノスタルジックな夕刻の商店街の映像に心が落ち着きました。

藍二乗

こんなにも澄んだ歌詞があるのかなと、聴く度に感動してしまいます。
「人生の価値は終わり方だろうから」という歌詞を初めて見た時は共感の嵐で首がもげそうでした。
ドラマチックな死に魅せられてしまうのは何故なのでしょうか。きっとそんなことできるはずもないのに鮮烈な美しさを感じてしまうのは、何故なのでしょうか。

神様のダンス

suisさんがゆらゆらしててかわいい!(浅はか)
アウトロのアレンジとか、電車の窓に夕景が流れていく映像とか、ライブならではって感じの演出が盛り込まれていて素晴らしかったですし、
なによりも「月明かりを探すのだ」で月光をイメージした黄色いライトが射す演出!!そしてその光の方を見上げるsuisさん!!

ギャン泣きですよ。間違いなく僕の眼前にはエルマが居ました。
個人的にこのライブ後の好き度の上がり幅で言えばこの曲が1番で、
すき→だいすきに変更されました。

夜紛い

テッテケテー はい来た、神曲確定演出。

ライブハウスの中で等身大を歌ってる
金にもならないような歌なんか歌いやがってさ
馬鹿みたいだな

これをライブで歌うのいいっすよね… 一応僕らが貢ぐので金にはなりますよ。
にしても「僕が居なくなることが、君にとって心に穴が空くほどの出来事であってほしい。それくらい想っていてほしい。」というこの歌は凄く生々しいというか、綺麗事抜きの等身大の人生観ですごく刺さるんですよね。

Poetry-雨の街について-

「絶対次の曲あれじゃーん(^ω^)」と思っていたら空からセットが!!
オシャレだ… ライブに来ている方もオシャレな方が多くて、オシャレ空間が完成してしまいました。

雨とカプチーノ

ですよねぇ〜!!待ってました!!名古屋公演に一緒に参戦してくれた、ヨルシカ沼りたてほやほやのリア友くん一推しの曲。(センスいいよね)
n-bunaさんの弾き方めっちゃ好きだったし、キタニタツヤが輝きすぎてましたね。知らぬ間に足も伸びてました。()

六月は雨上がりの街を書く

この曲好きなんですよね〜。音から湿気を感じます。ステージには雨が降っているような演出で、世界観の作り込みの抜かりのなさに感動しました。前半の勢いが凄かったのもあってか、しんみりと聴き入っちゃいました。

雨晴るる

雨シリーズ三連続!!!雨が降ってから晴れるまでを描いてるんですね。

歌え 人生は君だ
ずっと君だ 全部君だ 藍の色だ

この歌詞めっちゃ好き。八月、某、月明かりにも「君の人生 君のものだ」という歌詞がありますが、自分が自分のままで好きなことをしていいんだ!という気持ちにさせてくれます。

Poetry-ヴィスビーにて-

「天国に一番近い場所を探している」という表現、すごく綺麗ですよね。
絵のタッチもヨルシカでは珍しい独特のタッチで良かったです。

踊ろうぜ

モノトーンで静かなポエトリーから一転。超カラフルなライトが!!
前の方の席だったのでsuisさんがにこってしてたのが見えました。「ありがとう。心の底からありがとう。」そう思っていたらステージ右端
はっちゃんさん!?!?
いやーヨルシカ初参戦だったのでビックリしましたね。他のライブの時もやってらっしゃるんですかね?Twitterとかでは穏やかなイメージでしたので余計にギャップを食らいました。

にしても曲が最高!!「踊ろうぜ ってここまでノれる曲だっけ?」と思うくらい熱量が凄まじかった!そういうアレンジとかされてたのかな(楽器は疎いのでわからない) ここは本当にスタンディングで踊りたかった…!!

歩く

個人的にヨルシカの中でもトップクラスに好きな楽曲です。爽快感の中に切なさが入り混じってて大好き———はっちゃんさん!?!?
サビずっとヘドバンしてましたね。多分僕も家に居たら同じことしてました。2番Bメロで速弾きした後にsuisさんにジャキーン!って指差すのかっこかわいい。めちゃくちゃ輝いてました(ダブルミーニング)
背景映像は青年が歩いている足元を映すだけのシンプルなものでしたが、「歩く」という楽曲にはピッタリで惹き込まれました。浅瀬を歩いているだけなのに何故かものすごく切ない気持ちになりましたね。エイミーの人生の終わり方を知っているからでしょうか。

心に穴が空いた

シャッターを切るように、エイミーの旅した道が映し出されていきます。

君の残した詩のせいだ 全部音楽のせいだ

suisさんの感情の込め方が凄すぎて、またしてもうるっとなってしまいました。対応曲である「夜紛い」で書いた通り、エルマの心には穴が空いてしまったんですね。

Inst.-フラッシュバック-

やべえ(語彙力)
生きていて肌に触れることのない神秘。もはや神々しさすら感じました。
suisさんなんであんなに綺麗な声出せるんだろう…
「私にとっては今でも、貴方こそが神様に近い。」まさにこの言葉の通り…

パレード

神秘的なインストから続いてパレード。「ひとりぼっちのパレード」という言葉がすごく好きです。言葉の意味を理解するより先に、言葉の響きで切なさを感じる。そもそもパレードという題名で静かな切ない曲なのがいいですよね。
Cメロでの、suisさんを光の檻に閉じ込めるような演出。「神秘的」としか言い表せません。言葉を超えた感動がありました。

海底、月明かり

タイトルの時点でやめてくれえ…ってなりますよね。この曲が流れた途端、ふと終わりが近づいているような、そんな気がしました。

憂一乗

suisさんは階段に、n-bunaさんはベンチに腰掛けての演奏。

適当でもいいから 目的とかいいから
このままどこでもいいからさ 逃げよう

この歌詞に救われる人は多いのではないでしょうか。実際僕自身もこの歌詞はかなり心の拠り所になっています。

こんな自分ならいらない 僕には何にもいらない
お金も名声も愛も賞賛も何にもいらない
このまま遠くに行きたい 思い出の外に触りたい
また君の歌が聴きたい

ここめっちゃ良いですよね… 静かでスローペースな曲なのに本心が溢れ出てしまったような歌詞で、suisさんの歌い方も相まって胸が苦しくなります。「八月、某、月明かり」の歌詞にも似ていますよね。エルマなりの模倣だったのでしょうか。

ノーチラス

ああ、次の曲で終わってしまうのかなと察してしまって、一音一音を大切に聴こうと思いました。ノーチラスのMVを初めて見た時、部分的だった物語が全て繋がって答え合わせができた感覚がして大泣きした思い入れのある曲です。この楽曲はアウトロのギターに凄まじいストーリー性が含まれているように感じて、美しさと虚しさが同居したその音色で感傷的になってしまうので、あまり気楽に聴けないんです… 誰か分かってくれる方いますか…??

Poetry-走馬灯-

再び海の中の映像。多分次はあの曲なんだろうなぁ…

すべては、僕の見る走馬灯か

だから僕は音楽を辞めた

やはり最期を飾るのはこの曲。ポストカードの最後の一文にも書かれていた通り、我々が目にして耳にしてきた今までの景色や音楽は、このライブの全ては一瞬の走馬灯であったということですね。
もちろんこの歌はエルマとエイミーの物語における最も重要な楽曲の一つではありますが、夢を諦めた全ての人の心に刺さる歌ですよね。夢と現実のバランスをうまく取ることの難しさに妥協した人ならきっと響くものがあるはずです。そんな大事な歌なので出来るだけ僕は「だぼやめ」と略したくないんです。(天邪鬼)(何のアピール)

間違ってないだろ 間違ってないよな 間違ってないよな

ここのsuisさんの声の震わせ方、掠れさせ方が本当に繊細で儚かったです。
そして最後のロングトーンからのエイミーの懐古。

僕だって信念があった 今じゃ塵みたいな思いだ
何度でも君を書いた 売れることこそがどうでもよかったんだ
本当だ 本当なんだ 昔はそうだった
だから僕は
だから僕は音楽を辞めた

ここはもう現地にいた人ならわかるはず。
suisさんが魂で歌っていた。
きっと喉からでも腹からでもない。魂から声が出ているようなそんな感覚がしました。特に最後のロングトーンに関しては圧倒的すぎて言葉にするのもおこがましいレベル… プロの矜持と本気を目にしました。

【追記】3/31
東京公演1日目のこの曲でsuisさんが倒れてしまった(?)みたいで、リアルタイムでTwitterで追っててものすごく心配でした。会場にいらっしゃった方は尚更だと思います。
上にも書いていた通り、やっぱりsuisさんは魂で歌っているんだということを実感して感服するとともに、suisさんの心配だけでなく、それを支えた色んな方面の方々に感謝を伝えている旨のツイートを拝見し、この界隈の温かさを再確認して「ヨルシカが好きでよかった」と心底思います。
きっと個体さんは繊細な方が多くて、傷ついた過去が多いからこそ心優しく、気遣いのできる方が多いのだろうなと。

suisさんがどうかご無事でありますように祈っております。

Poetry-生まれ変わり-

海の底で、水面から差す月光を目に後悔を残すエイミー。

生まれ変わってでも 僕は君に会いに行かないと

最後の最後でまた泣きました。「今更君に会いたいと思った」なんてそんなに切ないことを思いながら沈んでいったのかと。彼が瞼の裏に見た光こそが彼の走馬灯であり、今回のライブツアー『月光』だったのです。

もし彼が生まれ変わっていたなら、何処かでまた彼女に会えているでしょうか。あの夏でまた二人で過ごしているでしょうか。そこでどんな音楽を創っているのでしょうか。それは、まだ僕が触れていない物語。


明るさを取り戻した会場に流れたのは「前世」。
開演前の桟橋の映像にはなかったギターケースがある。
まさに「心に穴が空いた」状態で天井のライトを見上げながら退場のアナウンスを待った。ここに来るときには持ち合わせた“なにか”が奪い去られたような、そんな感覚だけが残っていた。


めちゃめちゃ長くなってしまいましたすみません… もしここまで読んでくださった方がいらっしゃるなら本当に本当に有難うございます。少しでもあの感動を共有出来たなら嬉しく思います。みなさんの感想もたくさん読んでみたいです!無事ライブが完走したらみなさんのライブレポを読み漁るつもりですのでその時はよろしくお願いします!

自分としてもすごく特別な1日で、人生において大切な何かを得た気もしますし、失った気もする、そんな不思議なライブでした。

次からのライブは余すこと無く参戦します!!

それでは、さよなら。

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