umi

主に夢の話を書き残す

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『性の劇薬』を観たお話。

最後に海に残った小瓶は、いつか貴石のようになる。 波に転がされ砂に晒され、いくつもの傷が、むしろ硝子を磨いていくのだ。 私は真面目な人間であったと思う。やるべきをやり、期待されることを汲み取り、実行する。その繰り返し。 2019年は酷かった。仕事では実力以上の仕事を抱え、女性を抱くことは面倒だけどいちゃいちゃすることはしたいとか言うクズ男の尻拭いのために深夜残業を繰り返していた。命を落とすことはないけれど、死んでいた。 「捨てるなら その命 俺に寄こせ」 自死を選ぶ男に彼

    • 猫の傍にいたという夢のお話

      書き留めてしまったら、陳腐なものになる。美しさを凡人が表そうとしたら、そうなるのは常だが仕方がない。 私は彼を同性だと思っていた。文字でしか知らなかったので、その構成される文章に特有の繊細さがあったから決めつけてしまっていた。ここでいう「特有の」とは、性別云々ではなく、純粋に他と一線を画す彼の個性である。 彼の文章は、俯瞰していたかと思えば真正面から捉えたり、おふざけをしているようで真面目さが見え隠れしていたり。 時々奇抜なことを発信して退屈しなさそうだけど、煩くはない。周

    『性の劇薬』を観たお話。