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Japan Brewers Cupのスタッフとして働いた話

いくつか書いて思ったけど、
やはりですます調はここでの空気感的にどうもしっくりこないので、やめようと思う。
なので内容にもよるけれど、今後より一層呟きに近くなるのでご了承を。


JBCスタッフやってみてどうだったのよ

冬季でも行われるビールのイベントはいくつかあるが、
ジャッジをも招いた審査を兼ねたイベントはこれだけであろう。
横浜ベイブルーイング主催、
僕の地元横浜で毎年行われるこのJapan Brewers Cupには
(人の発音によってカタカナ表記が微妙に揺れるので以下JBCに統一)
客側として何度か来場していたが、
今年は有償スタッフとして設営側に参加した。

同イベントではボランティアスタッフも雇っている中、有償とはつまり給料が出るということである。
こんなことを書いて怒られないのかと思われる方もいるだろうが、
これは公式でネット上で一般募集されていたので、なんならこれを読んでいるアナタにだって応募チャンスはあったのだ。

しかしその分仕事量と責任は重く、
ビールが好きなだけでなく予備知識が必須だし、
準備から数えた五日間全て横浜まで通う必要があった。
そのため性質上守秘義務も多く書けないことも多いのだが、
結論から言おう。

めっちゃくちゃに楽しいぞ。

参加理由

自分が参加した理由は、ステップアップ。

どの業界でも知識はあっても経験不足な素人さんがたくさんいるのは共通の悩みだと思うのだけど…

座学から現場へ挑戦する時期が来たのを感じていた中、
しかしイベントには今の仕事柄なかなか行けない。

ましてや無償でビールを渡すだけという仕事内容では、今の自分が欲しい経験値が詰めない。
責任を持って任されるレベルで深く関わらないと、裏方の方たちがどんな思いで現場を作り上げているのを語る資格はないなと思ったからである。
イベントで働いてみないと嘘だろう、と。

ただハッキリ言って、ビールイベントがボランティアスタッフに頼って成り立っているパターンが多いことや、
その仕事がキツイといった評判の悪さは自分も把握していて、
これはビール業界全体の問題だと捉えているのだけれど…

それでも断言できるのは、
本当にビールが好きだったり、
貢献したいという思いがあるなら、
絶対に参加した方が良いということ。
特に会が大きければ大きいほど、重要な仕事なら重要なほどいい。

そのポストは自力で摑み取れ。
(僕だってビールを勉強し始めてまだ数年しか経っていない)

心から戦友と呼べるスタッフたちとの一枚。
中には遠方からホテルを押さえて臨んでいる方も…素晴らしい。
たった五日でも青春のような、文化祭委員の失敗許されない版のような、
最終日は達成感と別れに涙が出そうになったくらいの濃密な時間だった。

めっちゃくちゃ楽しかった。

JBCで学んだこと=ビールファンに伝えたいこと

JBCは金土日で行われるが、五日間って水木は何してるの?
というのは当然の疑問である。

水曜は全国各地から搬入されるビールたちや機材設営を受け止め(この日終わらせないと死亡、比喩じゃないぞまじで)
木曜は審査会(ビアジャッジたちによるリアルタイム投票の独特な緊迫感は例えようがない)
金曜からの会期に間に合うよう集計発表表彰、合間に宣伝SNS拡散、
始まったらミュージシャンライブの進行も、会場の異常もチェックしながらチケットは足りてるか、入口はパンクしてないか、不正はないか、ボランティアスタッフはご飯ちゃんと食べに行けてるか、
良いシーンでカメラマンさんは写真撮れてるか、ゲストは、トイレは、撤収時間は、、、

連携を取りながら進めているベイブルーイング代表の鈴木真也さんはすごい。
半年前(以上かな?)から各社と連絡を取り合い準備を進めている。
リスクマネジメントしても起こる謎アクシデントの嵐。
捌く、捌く。
一杯のビールを大桟橋で飲むまでにこんなに長いストーリーが裏には詰まっていたのかと、
昔の自分は想像も出来なかった。
まぁ、それはひいてはイベントに限らず普段飲む一杯のクラフトビールに携わる方たちの大切な一杯って意味ではいつどこだって一緒だし、
全ての仕事で同じことが起きて社会が形成されているのだけれども。

イベント経験者からは、
樽とか重いしもう二度とやりたくないって意見も聞いたけど、
自分は逆。
ビールがもっと好きになった。
やってみて良かった。

打ち上げではほぼすべてのスタッフが集結。
許可とか取ってないのでモザイクで申し訳ないのですが、皆さんとても良い表情だったなぁ…
本当は一人一人紹介したい本当に素晴らしい仲間たち。

審査会とポスターの一件

長くなってもこれだけは伝えたい。
審査会は当然どんな風に進められているか裏側を話すことはできないが、
胸を張って言えるのは、
不正はないし出来ないしやりようがないし本当にブラインドで皆審査を投票をしていた、ということ。

用意する側も絶対にミスれない緊張感の中で注いでます
だからこそ、毎回上位に入ってくるビール、醸造所には本当に敬意の念が湧きます。

それと、今回ポスターデザインが不適切なのではと話題になったようだけど、
既に報道にあったように、
ストーリー仕立てで前から用意していた流れに沿って印刷しているだけなので、
誰かを不快にさせる意図はなかったということもきちんと改めて記しておきたい。

最後に

ビールに興味を持ってくださった方に向け、
綺麗なことばかりでなくネガティブなことも書かねばと僕は思う。

いくらこちらで注意をしてお願いしても、
必ずテンプレートに乗っ取らずビールや資料を送ってくるブリュワリーがいくつか出てくることには驚いた。
全体数から見れば少ないが、
この小さな差で作業工程に大きな差が出てくるので、協力してもらいたいところ。

そして今回最も衝撃だったのは、運営が明示しているルールをいくつも破ってくるブリュワリーが一社あったこと。
具体名は挙げないが、
社会人ではあり得ないし取り引きが白紙になるレベルのルール違反連発で完全にイメージが変わった。
造られるビールに罪はないし今後もそちらのビール自体は飲むことはあるだろうし、
このブリュワリーが今後どうなっていくかは神のみぞ知るところだが、
ルールをちゃんと守って美味しいビールを懸命に届けてくれる他社さんの妨げにならないことを切に祈る。

さて、制約がある中でそれでも魅力が伝わるように気を配って書いたつもりだが、
大規模ビールイベントに参加したスタッフの話は面白かっただろうか。

水曜朝7時の横浜大桟橋前。
初日は力み過ぎで5時起きからの早く着きすぎ〜でヒマだったのでパシャり。
ここから怒涛の日々が始まったんだなぁ。
超曇天で映えなさすぎワロタ。

さて、新型コロナウィルスでイベント中止が続くけれども、
健康第一が一番大事。
気をつけていきましょう。

ビールと音楽とクリエイティブを中心に少し突っ込んだことをまとめるように心がけています。 サポートしていただけると心の励みになります。