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Xマッチにおける後衛学概論

-Xマッチで勝つ為に必要な後衛の基本-

2024年7月30日 1d0ri

 どうも、1d0ri(イドリ)です。普段はYouTubeにスピナーに関する動画をあげています。

はじめに
 最近、Xマッチで後衛ブキが供給過多で大量発生している。プレイをしていると後衛2枚編成なのにずっと同じ位置にいる後衛2人、意味のない行動する後衛などをみてきた。そういう後衛を勝ちに導く為に今回の記事を執筆することにした。
 今回の記事では後衛ブキの役割、後衛とはについて話していく。
※普段エリアしかしないためエリア中心の話になっている。
※当記事での後衛ブキとはXマッチにおける「長射程分け」、「チャージャー分け」の2つを指す。


何故後衛ブキがこんなに多いのか

 Xマッチをしているとスプラトゥーン3では2と比べて後衛2枚など後衛が多いマッチングが多々ある(僕が後衛を使っているということもあるが)。
 現在、スプラトゥーン3ではシューター、ローラー、チャージャー、スロッシャー、スピナー、マニューバー、シェルター、ブラスター、フデ、ストリンガー、ワイパーの11種のブキ種が存在し、この11種中7種に後衛分けブキが存在している。多い。まとめるとこうなる。

シューター
・ジェットスイーパー/カスタム
・ボトルカイザー/フォイル
チャージャー
・スクイックリンα/β
・スプラチャージャー/コラボ/オーダー
・スプラスコープ/コラボ
・リッター4K/カスタム
・4Kスコープ/カスタム
・14式竹筒銃・甲/乙
・ソイチューバー/カスタム
・R-PEN/5H/5B
スロッシャー
・エクスプロッシャー/カスタム
スピナー
・バレルスピナー/デコ/オーダー
・ハイドラント/カスタム
・クーゲルシュライバー/ヒュー
マニューバー
・ガエンFF/カスタム
ブラスター
・Rブラスターエリート/デコ
ストリンガー
・トライストリンガー/コラボ/オーダー
・フルイドV/カスタム

という感じでとても多い。
しかもチャージャー種はチャージャー種でのみマッチングするという特別仕様。シーズン8現在スプラ3には151種ブキが存在し、そのうち39種が後衛ブキとなっている。

ブキ格差が後衛過多マッチングを加速させている

 現在のスプラ3はブキの強弱があまりにもはっきりしている。上にいけばいくほど遠くから塗って安全にスペシャルを吐いたほうがデスも少なくなってキルも取れて勝てるじゃんという思考になり短射程は姿を消し、長射程が増えているんじゃないかなと思っている。
「どの部分がブキ格差なの?」って
思う方もいらっしゃると思うので詳しく解説していく。
短射程は射程が短いので短射程と言われていて、長射程は射程が長いので長射程と言われている。

1.対面
 平面のステだとこの様になり単純な射程で対面をしなければならないので圧倒的に長射程が有利。ここまではどの人も分かると思う。

2.カバー
 長射程は射程が長いので単純な射程だけでカバーが出来る。しかし、短射程は射程が短いので体を入れないとカバーが出来ない。もちろんサブやスペシャルを使えば短射程でも遠くからカバーが出来るが、そのようなブキは一握りで、サブもスペシャルも使えない場面では純粋なメイン勝負になる。

3.スペシャル貯め
 長射程は射程が長いので遠くまで塗ることが出来る。そのため、塗る範囲も増えるのでその分多くスペシャルを貯めることが出来る。
 反して短射程はその逆になるので塗る範囲が狭く、スペシャルを貯めにくい。

4.仕事のし易さ
 同じウルトラショットのブキでもこの様に射程の差だけで取るポジションが強いか弱いか決まってくる。ボトルがここを陣取っているだけで正面と左をみることが出来、ウルトラショットの圧力もある。
 しかし、スシだと射程がないのでウルトラショットが怖いだけの状態になる。

 上記の例が長射程ブキと短射程ブキのブキ格差だと思っている。
反論として
・長射程ブキは基礎イカ移動速度が短射程ブキより遅い
・インク消費量が多い
等が出てくると思うが、それは全てギアで解決できる。

同じ様な役割のサブスぺが配られている

 これは言葉の通りでまた例えとしてだすが、ボトルとスシは同じウルトラショットというスペシャルで、同じシューター性質の弾のブキで出来ることも役割もほぼ同じといっていい。
そうするとどうなるか、

答えは「射程が長いほうが試合もキャリーしやすいし、対面にも勝ちやすいからボトルを持つか」になる。

 他にも中射程帯になるがクーゲルシュライバーとスペースシューターコラボにも同じことが言える。役割が全く同じブキが存在すると射程が長いブキのほうが勝てるのが明白なのでそういう思考になり、結果長射程ブキが多いマッチングに発展しているんじゃないかと思っている。
(あと単純に「スペシャル格差で同じ動きするならソナーよりウルショのほうがいいよね」みたいな感じで淘汰されているブキもある。)


Q.そもそも、後衛は必要なのか

A.いらない

 後衛ブキは本当は要らない存在なんだと思っている。これは長々と説明してきた後衛過多マッチングと矛盾している発言になっているがこれには理由がある。

後衛はいなくても試合は成立する。

もし後衛が一切いないマッチングになると

 もし後衛が1人もいなくなってしまうと短射程、中射程のみの試合になる。そうなると中射程ブキの射程が1番長い試合が多くなっていき、だんだん中射程ばかりのマッチングになっていくだろう。

 中射程ブキに遠くから使えて強いスペシャルのついたブキは沢山存在する(カニタンクのついたジムヒューやジェットパックのついたスぺコラ等)。そういったブキたちがスぺ増を積みまくってスペシャルだけを吐く戦術をし、中衛なのに後衛の役割をする人達が出てくる(もう既にいる。

 中射程ブキは後衛ブキよりメインが強く、前衛ブキに滅法強いブキが多い。そうなると前衛ブキは存在価値をなくし消えていく未来が待っている。

 そうならないために後衛は存在し、

前衛→後衛→中衛

の三竦みによって前衛の存在意義を見出すことが出来ると考えている。

三竦み

 なら何故後衛はそもそも要らないという答えを出したのかというと必要悪としての存在であると結論づけているからである。後衛はいてもいなくても試合は成立する。

 しかし、盤面を有利にするための塗りや遠くからの圧倒的な有効キルなどの⁽¹⁾ゲームメイクをすることは射程が長い後衛ブキのほうが行いやすいことは明白だ。

 そのため、自分たちが試合を有利に進めるために射程の長い後衛ブキは存在するのだと僕は考えている。
 所謂、スパイス的な存在なのだろう。

 ここからは本題であるXマッチにおける後衛の役割について話していく。

Xマッチにおける後衛の役割

 長々と後衛ブキが何故こんなに多いのかを説明してきたが実際にXマッチで後衛はどう動いているのか、どんな動きをしたらいいのかを解説していく。

 Xマッチでの後衛は「カバー」「塗り」「ヘイト」「耐え」の大まかに4つの項目から成り立っている。1つずつ順に説明していく。

後衛4項目

1.カバー

 カバーとは味方の対面や攻めを援護する行為のことである。このカバーはどのブキでも出来るが、前述した様に射程の長い後衛ブキのほうが遠くからすることが出来るので後衛ブキを持つ際には必須項目になっている。

 むやみやたらにカバーをすると自分自身がデスをする確率があがるだけなのでしっかりカバーするタイミングというものが重要。

 また、カバーにはカバーキル、塗りカバーの2つがあると考えている。

1.カバーキル

 カバーキルとは、味方が対面している時や耐えている時に代わりにキルをしてあげる行為のこと。

2.塗りカバー

 塗りカバーとは、味方が対面,耐えをしやすい様に足元やその周りに塗りを入れてあげる行為のこと。これによって対面,耐えをする為の足場が増え、対面勝率があがる。

 次にカバーの仕方、タイミングを例を用いて説明する。


例1 味方が耐えている時 

 図1は.52ガロンのカバーをする射線を出している状況の画像である。

 こういう状況の場合.52ガロンがデスしないように射線を通してあげて「カバーキル」を入れることが出来る。

 また、テント下を塗って.52ガロンの足場を作ってあげる「塗りカバー」を同時にすると.52ガロンの生存率も上がり、耐える時間も増える(図1の鉛筆の場合スプリンクラーを投げてあげるだけでも.52ガロンは動きやすくなる)。

図1

 しかし、テント上の鉛筆とシールド越しの敵の.52ガロン、わかばバケツのスプラッシュボムにやられる可能性がある。

 そこをどのくらいまで体を出し続けていいのかを判断できないと隙が生まれ後衛から落とされてそのまま崩され打開されてしまうので注意してカバーをしよう。

 後衛から落とされてしまうと存在している価値がない。

例2 味方が攻め倦ねている時

 図2は抑えで味方がラインを上手くあげられていない状況の画像である。

 こういう状況の時は上手くキルが入らず、すぐに打開されていることが多い。そこで、図3の青線のように敵インクの部分を塗り、道を作ってあげることも塗りカバーと言える。

 これだけで攻めやすさが段違いに変わり、試合に勝つ確率も上がってくる。

図2
図3

 また、図4のように小さな壁や細かい壁を塗ってあげると味方のキルブキ達が弾を出さずにスニーキングをしながら壁を上がることが出来、最終的には勝率に影響する。

 こういう細かい味方のカバーをすることも後衛の役割の1つである。

 壁がちゃんと塗れてなくて登れず「うわあ、これデスするのか、、」って絶対1人1回は言ったことがあると思う。スプラトゥーンはゲームスピードの速いゲームである為、この様な小さなミスでのデスを減らしていくことが試合に勝つ為にとても重要であると考えている。

 意識してなかった人達は意識してやってみると「なんかこの試合味方強いな」って感じることが増えるだろう。

図4

2.塗り

 ここでいう後衛に求められる塗りというのはMAP全体における塗りである。エリア塗りも勿論大事だ。だがそれと同じくらい大事な要素の1つであることを認知して欲しい。

 MAP全体における塗りが何故大事なのかというと攻めにも守りにも塗りが道標になっているからだ。基本的に攻めも守りもインクのある場所から始まる。

 逆に言うと自インクで埋めてしまえば攻めは簡単に打開することが出来、守りでは完璧に抑えることが出来るということだ。

 何故後衛が塗りをしなければならないかというと、これもまた前述した射程が関係している。後衛ブキは射程が長いので少ない移動距離で遠くまで塗ることが出来る。そして、打開や抑えではしっかり仕事を遂行しやすいポジションに立って行う必要がある。その際に前衛ブキが周辺塗りをした後に移動するとそのポジションに着くまでに大幅に時間が掛かってしまう。

 その為、少ない移動距離で遠くまで塗ることが出来、抑え打開のポジションもやや後ろ目で問題ない後衛ブキがMAP全体の塗りをしなければならない。

 また、導線塗りを断つという仕事も忘れてはならない。導線塗りとは敵が攻めて来ることが出来る塗りの事。それを断つ事が出来たら敵は攻める術を失う。敵がサイドの道を塗っていたらそこから攻めてくることが多い。そこを塗り返して攻めが出来ないようにしよう。

3.ヘイト

 ヘイト買いはゾンビ積んでいるブキの仕事だし後衛はそんなことしなくてもいいと思っていないだろうか。

 その思考は完全に間違っている。

 後衛のヘイトを買う行為はゾンビ前衛ブキのヘイト買いと最終目標は同じだがその途中の道筋が大きく異なる。その道筋が違うだけで試合の展開の仕方も大きく変わる。

ゾンビ前衛ブキの場合

前に出る→ヘイトを買う→耐え→自分でキルを取る,カバーを貰う

になるのだが

後衛ブキの場合

顔を出す→射程で圧をかける→痺れを切らした敵が狙ってくる→自分でキルを取る,カバーを貰う

となる。(あくまでも例)

 前衛ブキの場合は前線での耐えの末、キルにつなげるが、後衛ブキの場合は痺れを切らした敵が狙ってくるの段階で「一旦顔を出すのをやめる」「そのタイミングでこっちから仕掛けてキルを取る」など選択肢を自分で広げて試合展開を動かすことが出来る。

 ヘイトは心理戦だ。こう動いたら敵はこう動くだろうと考えながら自分のインクリングを動かそう。

 また、ヘイトを買うにも色々なパターンがある。

 どの場面でどの様に自分に向けられたヘイトを使うのかを見極めて立ち回りを決めるのがいいだろう。

・ヘイトを活かして味方にキルを取らせる

・自分に向けられたヘイトをオブジェクトを介して処理する

4.耐え

 最後の後衛の役割は「耐え」だ。

 簡単に言うと味方がデスして1vs4になってしまっても耐えて味方の飛び先を作れ

 その際スペシャルをいくら使っても構わない。このゲームは打開側が圧倒的に不利なゲームだ。一度強ポジに入られてしまったら打開することが困難になる。たとえ何回も1vs4になって味方がデスしようが自分が自高を維持し続ければその味方のデスさえ負け筋になることはない。

 自分が最後の砦だ。自分さえデスしなければ幾らでも試合は巻き返せる。というマインドが必要。

 1回の抑えで勝負が決まるゲームがスプラトゥーン3だ。最後まで諦めずに耐えて耐えて耐えて隙の糸から一筋の光を掴み取ろう。

あとがき

 今回の記事は後衛ブキの役割、後衛ブキとはを話しました。実は5月から温めてた記事なのでやっと完成して嬉しいです。本当は後衛ブキの立ち回りまで記載する予定だったのですが、詳しくなりすぎて文字数がとんでもないことになりそうだったので今回は断念しました。ちょこっと立ち回りについて話すと、後衛ブキの種類で立ち回りを変える、後衛ブキの有利不利について理解する的な内容です。今後記事か動画にする予定なので楽しみにしてて欲しいです。
 なにか質問があったら僕のXのDMか、YouTubeのコメント欄などに記載してくれれば返信します。YouTubeではコーチングなどもしてるのでよかったら覗いてみてください。

ここまで読んでくださりありがとうございました。

参考文献
(1)



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