見出し画像

寝ても覚めても

ある夏の日、俺はとある素人お笑いコンテスト的なイベントに出場することに。
ネタのテーマは「中東ショートコント集」という、今までありそうでも無さそうでもあるラインを探っていた。
イベント当日、出番の直前までネタを反復練習・推敲し続け、不安と自信が入り交じる状態でいよいよ本番……!!という所までの夢を、1週間ほど前に見たんだけど、その夢が上演されている間はずっとネタのことを考えていたから、全く寝た気がしなかった。夢を見てるってことは眠りが浅い証拠だけど、その中でもかなり浅瀬の方でバシャバシャやってたんじゃないかと思う。

ちなみに、その中のネタで覚えているのはこれだけ

【アラブで成金になるスキマスイッチ】
耳を澄ますと かすかに 聞こえる油田の音
(ボクノートの歌い出しより)

……マジで弱い。
夢の中とはいえ、一生懸命に考えた結果、ステージで披露するのがこのレベルなのか。
自分に喝を入れたくなる。喝を入れれば面白いネタが作れるのかは分からないけど。

あと、夢の中では「この1発は絶対ウケる、これがあるから大丈夫」ってやたら自信を持てていたネタがあったんだけど、それは全く思い出せない。

あのつまらない1ネタが起きた後もずっと頭にこびり付いているから、他のも思い出せそうなもんだが、「中東系のなにかに絡めたネタ」だということ以外は糸口が掴めていない。
諦めはつくものの、これはこれで収まりの悪い状態だ。

収まりが悪いとはいえ、どうにもならないことは置いといて、記憶・体験としては明確に寝ているのに、起きている時のように考え事をしている状態になった。

そして、頭が休まらないと身体も休まらない気がすることも分かった。

もし今度、夢の中にいる俺が何か一生懸命に考え事をしようとしている事があったら、全力で止めてやろうと思う。

寝てる時くらい、思考停止で呑気に夢見ていてくれ。
現実の俺からの切なる願いだ。

それじゃ、また。

ネタ元になりそうな本やコンテンツの購入に使わせていただきます。 気分が乗りましたら、投げ銭気分でよろしくお願いします。