ミュージカル『ミス・サイゴン』(2022)
2022年10月23日@博多座
2022年10月25日@博多座
作品紹介
『レ・ミゼラブル』のクリエイティブ・チームが手がける第2弾として製作された大ヒット作。
胸を打つオリエンタルな音楽
『ミス・サイゴン』の舞台は1970年代のベトナム戦争末期。サイゴン(現在のホー・チ・ミン)や後半はタイ・バンコクが主な場所であり、オリエンタルな音楽が多い。きっとアジア系の楽器を使ったり、別の楽器でアジア系の楽器を再現したりしているのだろう。また、暗い曲や不協和音を用いて印象付ける曲や音程が高い曲が多く、胸に迫る哀しさや悲痛さを感じた。
逆に、「アメリカン・ドリーム」ではブロードウェイにありそうな(『コーラスライン』のような)音楽・振付で、他の音楽と一曲だけ系統が違うところが、より「エンジニアの夢・想像」であることを浮き立たせる。
キムとクリスを引き裂く「悪夢」
トゥイの亡霊がきっかけでキムはサイゴン陥落の日がフラッシュバックする。その「ナイトメア」のシーンは観ていてとても辛かった。キャストの熱量が凄まじく胸が苦しくなった。クリスがヘリコプターに乗り込んだあとの叫びは涙が止まらなかった。
『ミス・サイゴン』の魅力
決して明るいストーリーではない。キムとクリスの出会いが幸せであるからこそ、後半への落差が激しい。だが、定期的に観たくなるように惹きつけられる。また数年後再演があったら観たい。
番外編
要点を分かりやすく捉えているので、おすすめの動画。僕もこの動画で予習した。
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