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花はなぜ美しいのか

花はなぜ美しいのか?

突然ですが
皆さんは考えたことはありますか?
当たり前すぎて疑問に思ったことすら
無い人の方が多いのではないでしょうか。

改めて考えると
言葉にするのが難しいですよね。
キレイだからキレイですし、
自然な物だから疑う事なく美しい。

でも自然美=美しいならば
みんな全ての花を美しいと思うはずですが
人によって花の好みは違います。
これってなんでしょうか?

きっとなにか理由があるはずだし
理由があるなら言語化出来るはず。

そこで今回は
これまでの花屋の経験を通じて感じ取った
このシンプルな難問の私なりの答えを
文字にしてみたいと思います。

結論を先に書くと2つの事に辿り着きました
・花は機能美
・花とセンスには似たところがある

早速書いてみますね。
きっとみなさんの一案になると思います。

花は機能美

そもそも機能美とは何でしょうか?
検索してみるとこのようきに書かれてます。

建築・工業製品などで、余分装飾を排してむだのない形態構造追求した結果、自然にあらわれる美しさ。

デジタル大辞泉

ある目的の為に装飾的要素を省いたもの。
つまりシンプルなものに宿る美と言えます。
より効率的に、より最短距離を
追求した結果生まれるのが機能美です。

花に刻まれたルール

では花は何を追求したのでしょうか?
ズバリ『繁殖』だと思います。

植物は自らが環境に適応し繁殖する為に
様々な工夫を行っています。
例えば
太陽に向かって伸びる。
葉を茂らせて栄養を蓄える。
甘い実を食べさせ種を遠くに運ばせる。
など

様々な問題に直面した時に
これまで長い年月をかけて様々な対処を行い
その中で環境に適したモノのみが
目的である繁殖を続けられた訳です。

これは花限定ではなく
植物全体に言える事です。

言い換えると、植物という存在は
繁殖するというシンプルな目的に対し
まっすぐ最善を尽くした結果であり
「余分なものが無い」=「機能的」
であると言えます。

シンプルで不思議な法則

例えばひまわりの中心の管状花は
らせん状にきれいに配置されており
フィボナッチ数列に沿った数になっています。

ヒマワリ中心の管状花

フィボナッチ数列とは、簡単に説明すると
1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89…という数列のことで
「どの数字も前の2つの数字を足した数字」の数列の事です。

ヒマワリの管状花は
時計回りに数えると21・34・55のどれかで
反時計回りで数えると34・55・89のどれかになり、これらの数字どれもはフィボナッチ数列です。

その理由として有力なのは
管状花はやがて種になるので
種を効率よく配置できる為であるという説。

目的である繁殖をより効率化する為に
より多くの種を持つ試行錯誤の結果
フィボナッチ数列に辿り着いたと言えます。そしてその配置は
とてもシンプルで美しいです。

知らなくても存在する法則たち

自然の中で育つ植物には
目標である繁殖の為に
対処すべきことが多数存在します。

暑い日・寒い日
雨の降った日・降らない日
乾いた土地・湿った土壌
害虫が居るとき
ほかの植物が繁茂してるとき
などなど

ヒマワリのフィボナッチ数列の様に
一つ一つの問題に対処する
数多くの規則性やルールを産み出し
それに従った結果が今の植物であり花です。

ルールはいくつあるのか?
自然環境は様々ですから
きっと数え切れないほど
沢山のルールがあるのでしょう。

つまり植物は
無数のルールに
愚直に従っている存在と言えます。

理解しなくても美しい

美しさを理解するために
ルールを理解する必要はありません。
すべて知らなくても
辿り着いた結果=花を見ると
そこに美しさ=機能美を
感じるのだと思います。

美しさを感じるのに理解度は必要ありません

実際
フィボナッチ数列を知らなくても
ヒマワリが好きな人は多いですから。

大切なのはルールの内容ではなく
如何に従順にルールに従っているのか?
です。

ルールが生み出す美しさ

改めて機能美の定義を抜粋します。
”むだのない形態・構造を追求した結果、自然にあらわれる美しさ

繁殖という目的を追求し
無駄のない形態・構造を追求した結果
花は自然と美しくなった。
これが私が思う花の美しさであり
機能美と思うに至った経緯です。

花とセンスの共通点について

もう一つの発見である
花とセンスの共通点については
長くなりましたので、
次のnoteで改めて書きます。

・なぜセンスに差があるのか?
・センスは学べないものなのか?
・センスの好みがわかれる理由とは?

こんなことを書いていきます。
是非フォローして頂き
センスについても読んで頂ければと思います。

ではまた。

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