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病気の名前:うつの日々

双極性障害という病名が、日本精神神経学会において「双極症」に名称変更の動きがあるようだ。
当事者としてはとても有難い。

以前の「そううつ病」という病名は、どこか偏ったイメージを持たせてしまう感じがしていた。

そんな認識があるせいか、「そううつ病」という文字を見るだけで、心の奧でちょっとダメージを受けてしまう。

例えば、免許証の更新のハガキにも「そううつ病は申告する事」と記載があった。それだけで心がチクっとした。公的な機関である警察の法律での病名は、まだ「そううつ病」なのだ。

なかなか双極性障害という病名は、広がらないよね。

だからか社会にも少し構えてしまう。
双極性障害の認知度に。

病気の自己開示にも影響しているのかもしれない。自身のプライドや不確かな妄想もあると思う。

心を許せる友人には、できたら双極性障害と告白したいと思っている。

でもそれ以上に1型の躁と鬱の激しいエピソードがあり、言えない過去がたくさんあるから、告白する一歩が踏み出せない。

父親には勘当され、とても仲の良かった弟、親戚と関係を断ったことなど、なかなか説明する事ができない。病気を乗り越える為には、そうするしかなかった。病気になる前には、普通の家族関係を保っていたのに。

双極性障害は、自分の人生に苦しいことをたくさん与えた。克服はしてないけど、人生で起きた信じられないくらい辛いことは、心の奥に蓋をしておくことはできている。

名前が変わることだけで、心が少しえぐられることがなくなるかもしれない。感覚的なところではあるけれど。当事者に寄り添った優しい社会の変化として、「双極症」という病名が浸透していくことを願っている。





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