【統計から考える採用】中途なら女性が◎ミドル世代男性は「離職防止」が先。
私も中小企業の人事をしていたので分かりますが、特に中途採用はその時々で必要な人材を募集するため、あまり市場の状況や、求職者の傾向を見て戦略を立てることを行わない企業が多いです。
そこで今回は、中小企業が今どの様な採用戦略を立てなければならないのか、統計データを元に簡単に見ていきましょう。
中途は女性の方が採れる可能性が高い
上記はマイナビから4月に公開された「転職動向調査2023年版」のデータになりますが、グラフを見て頂くと、性別によって転職前後で企業規模に違いがあることが分かります。
男性:転職時に元いた企業より規模の大きい企業を選ぶ
女性:転職時に元いた企業より規模の小さい企業を選ぶ
中途採用で即戦力を求める場合、特に男性でないといけない理由が無いのなら、女性の採用を積極的に進めると、確度が高まるかもしれません。
求職者の「給与」重視傾向がまた高まった
全職種、性別問わず、全年齢において、元いた企業よりも年収の高い企業を選ぶ傾向にあるようです。
また、「転勤の有無」「休日の多さ」といった要素より、「給与」を入社の動機に選ぶ人の割合が、前年よりも大きく増えたことも大きな特徴です。
この原因として、物価高騰による実質賃金の低下が大きく影響していると考えられ、一度人材を手放してしまった際の補填の難しさが見てとれます。
今、一番離職されて困るのはミドル世代男性
以前の記事でもご紹介しましたが、 新卒の「大手志向」が徐々に薄れつつあることを鑑みると、今辞められて最も代替え採用が難しいのは、経験も知識も豊富な30歳~49歳のミドル世代。
彼らを自社にホールドし定着させるノウハウを持っているかどうかで、経営のし易さが大きく変わってしまいます。
まとめ
採用はその時々で欲しい人材があるので、「市場動向に合わせて」が難しいことは承知していますが、
『20代・30代の男性』は採用よりも、いかに定着させるかにコストと労力をかけ、その他の人材は採用で補填していくというのが、今のところ最も手堅い戦略になるのではないでしょうか。
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