なぜ私達の社内DX化は失敗したのか?

以前、中小企業の人事責任者をしていましたが、大抵中小の人事担当は”なんでも屋さん”です(笑)

私は元プログラマーということもあり、8,000万円近くつぎ込んだ社内『DX化プロジェクト』もやらされていました。

今回はその時の痛い経験を元に、『中小企業のDX化にIT知識よりも大切なこと』についてお伝えしたいと思います。



実はDX化にIT専門知識は必要ない

DX化といっても言葉も意味が広いので一概には言えませんが、自社で開発する場合を除き、実は社員に高度なIT知識は必要ありません。(一定のリテラシーは必要ですが…)

なぜなら、そのような専門的な知識はベンダーなど外部の専門家が持っているればいいから。

逆に企業側に求められるのは、
①DX化実現後、どういう状態が理想的なのか?
②現状どんなオペレーションなのか?
③通常のオペレーション以外の「特例パターン」にどんなものがあるか?

を“正確&網羅的”に伝えることです。


DX化した後の「理想像」は経営層でも描けるが…

DX化の失敗で一番多いのは、導入後に各現場で「使えないじゃん」ってなること。

DX化の理想像は経営層でも描くことができますが、それを“現場に即したもの”にするためには、必ず各現場の協力が必要です。

私自身が実際に失敗したのは、現場の人にしか分からない「③通常のオペレーション以外の特例パターン」システム導入後に大量にでてきたこと。

コレが起こると、結局人の手で対応しないといけないオペレーションが発生したり、データが正しく取れないという、金だけ掛かってDX化を失敗するという事態になってしまったのです。


IT知識より大事なことは、現場が協力的な環境を作れるか

そんなこと?と思うかもしれませんが、多くのDX化失敗談を聞かせて頂いて共通していることは「現場が非協力的」であったということ。

現場の従業員たちは忙しいんです。そこに+αしてDX化による業務の最適化に協力する必要があります。

事前に情報を“網羅的”に出し、テスト運用の二度手間に協力して貰うには、

常日頃から各現場に『目的の為に業務やルール最適化していける優れたチーム』が存在していることが最もDX化に重要なのです。

あと、見落としがちなポイントとして、現場が非協力的で時間がかかるほど、大抵開発コストは高くなります。

安く・早く・上手いDX化を実現できるかは『現場のチームマネジメント力』にかかっているのです。


19ビジネスコーチング事務所
洒井 一玖(サカイ イッキ)
mai-info@19coach.com

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