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乾燥草の話

HideyoshiのJitsuryokuを聴く。
「小さく砕いて丸めて吸う」
乾燥草を持ってた当時の彼氏に、おふざけで凍頂烏龍茶を透明の袋に入れて見せたらびっくりしてたのを思い出した。
砕く前は似てるのだ。



数年前に
Tinderで付き合ったベンチャー企業の社長は、本郷三丁目の風呂なしトイレ共用のボロに住んでいた。
電車が無い時間に会いたいと電話で話し、深夜に15キロ自転車を走らせて彼の元に会いに行ったこともある。
私にかかれば愛の力で競輪選手にもなれる。
彼が仕事で中国に行くのに「いってきます」の連絡が無いので2ヶ月で別れた。
愛の足は早かった。



彼は渋谷カルチャーの仕事をしていた。
なので渋谷で遊ぶ事が増え、道玄坂のホテルも行った。あり過ぎるだろ。あそこ。
DJもしているらしく、クラブでは知らないオジサンに囲まれてた。
顔が広い器用貧乏。


「持ってるんだよね」そう言って靴下を捲って袋に入ったものを見せてきた。
吸ったら音楽が目に見えるらしい。
チョコを食べるとセックス並に気持ちよくなるらしい。
何故「らしい」かというと試した私は全く何も変わらず、これなら危ない橋を渡る意味は無いと思ったからだ。



彼の影響でアメスピメンソールを吸い始めた。
22年間陰湿に育った常時バッドのメンヘラは乾燥草ごときで変われない。


何より怖いのは、付き合ってた2ヶ月間彼の本名を知らなかったことだ。
愛は盲目、草で恍惚。

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