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変化の話

失恋でうつ初期状態みたいになって、2ヶ月で7キロも痩せて靄がかかった初夏。



大好きで大好きで大好きだった彼氏に、大好きで大好きで大好きでいてもらいたくて不安になって、結果迷惑をかけて別れてしまった。
好きでいてもらえてるか不安なエゴが強まるほど、相手はそれにちゃんと気づいて気持ちが離れていった。
男性への不信感が実を生して腐り落ちた。

喧嘩も無かったけど、なるべくしてなった結果。



自分に問題がある事は重々承知してたので、別れたあと自分を変えたくて図書館に籠って勉強した。

・楽観的
・仏教の『空性』
・自分をまず豊かにして、豊かさで余った実を人に分け与える

これらが別れた後の自分の芯を作った考え方。
空性は要約説明すると、「起きた物事は中立で、あなたの思うそれは受け取り方次第で如何様にもなる」という感じ。
敏感な自分は、楽観的を意識したら大分楽になった。文字通り。


枝は伸びて、勉強する時間が足りないので毎日不規則な睡眠時間も定刻制にした。
習慣化が得意なので、難なくクリア。

マッチングアプリをしたけど面倒で直ぐやめた。
そうしたらSEXする事も無くなり体力だけ有り余り、ランニングと水泳を取り入れた。
健康志向のあだ名がつき始めた。


別れて2ヶ月経った日、池袋の萬来で回鍋肉を食べたら脳がとける感覚がするほど美味しかった。
そこから食欲も戻り、食事を意識するようになり自分でお弁当も作るようになった。
萬来に行く度、腕の良いバイトであるようにと祈るようになってしまった。


「親離婚してる?」と会って早々言い抜いてきた占い師が、「幸せにしたい人とお付き合いをしなさい」と言った。
そこからその言葉を噛み砕いた。スルメだったらパサパサになるほど。


幸せにしたい人の中には、友達も親族も職場も思い浮かぶ。
関わる人全員。
そうなると、特別お付き合いして飛び抜けて「この人だけ幸せにしたい」という人がいないので、無理に恋愛する必要が無くなった。

アプリをした頃を振り返ると、好かれることで自分が在ることを実感してた。
相手がいてこその人生は、必ず見返りを求めてしまうことも知った。



楽しい1年で良い夢を見たな、と思える恋愛にできた。

別れて変わることができて良かったなと思いながら、お握りと漬物を作る日々。
いまは心身共に健康。

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