例えようもない思いに包まれて
まだ少し肌寒い、しかし、僕に「頑張れよ」とでもいうかのように青く綺麗に晴れた空は見えた。そんな日。
僕はとうとう初めての海外一人旅に出発した。
僕の心は高鳴っていた。19歳の今、何か新しい扉を開くような、未知の世界に足を踏み込むようなといよりジャンプするような、そんな気持ちでいた。
ずっと海外に行くのが夢だった。
小さい頃に行った海外の記憶はあるようで無いようなものだったのだ。
漠然とした記憶ではあったが、確かにそれは僕の過去であり、確実に僕という1人の人間を作っている一部だ