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株式を所有していない人に読んでほしい記事

「円安時代の資産戦略:株高を追い風にするか、購買力低下の波に飲まれるか」

2020年から現在に至るまで、世界は未曾有の経済変動を経験しました。日本では円安が進行し続け、私たちの生活費はインフレも相まってじわじわと上昇しています。現状を確認すると、ドル円レートはかつての水準から大幅に離れ円安になり、円の国際的な価値は著しく低下しました。同時に、日経平均株価はこれに逆行するかのように上昇を続け、株式市場は活気に満ちています。この二つのトレンドは何を意味しているのでしょうか?この記事では「円安」と「株高」の今の状況について考察していきます。

まずは日経平均株価とドル円のチャートを見てみましょう。
今回のデータは、世界経済が新型コロナ流行を経てガラッと変わったため、2020年1月1日から記事作成日の2024年3月2日までのデータを使っていきます。
※為替と株価の変動は様々な要因がありますが、主な円安理由は日米金利差と言われています。また、コロナ後の経済においては、金融緩和政策やロシアウクライナ戦争などによるインフレの影響もありますが、今回の記事ではこの辺りのテクニカルなものは一旦触れないでいきます。

2020/1/1~2024/3/2のドル円の週足終値ベース
Yahoo financeより筆者作成
2020/1/1~2024/3/2の日経225の週足終値ベース
Yahoo financeより筆者作成

これらのチャートを見ると、まさに「円安」「株高」だと理解することができると思います。それでは、これらが何を意味するか考察していきます。

円安による購買力の低下

円安は、輸入に依存する商品やサービスのコストを押し上げます。これは、私たちの日々の支出に直接影響し、食品から家電製品、旅行に至るまで、全ての領域で感じられます。日本は多くの資源を輸入に頼っているので、購買力の低下はわずかな給与の増加では補いきれないほど生活に影響を与えています。旅行も(特にアメリカやヨーロッパ)気がつけばなかなか行きにくい状況になっています。この現状は、特に固定所得者や退職者にとっては厳しい環境をもたらしています。

株価の高騰

このような状況の中で、株式市場はドラマチックなストーリーを語っています。日経平均株価のチャートは、2020年のコロナショック以降、上昇を示しており、最近は史上最高値を更新しました。これは株式投資をしている人々にとっては資産が増え続けていることを意味します。株式は、インフレや通貨の価値低下に対するヘッジとして機能し、経済的な安定を求める手段の一つとなっています。

格差の拡大

これらのデータは、株式を保有していない人々とそうでない人々の間で格差が拡大していることを示しています。株式投資は資産を増やし(目減りから守り)、経済的な自立を目指す有効な手段ですが、日本においては株式の所有率が低く、多くの人々がこの恩恵を受けられない現実があります。株式を所有していない人にとっては、まさにじり貧といった状態に他ならないです。

まとめ

円安と株高の現状は、私たちに株式投資の重要性を再認識させます。購買力の低下と資産格差の拡大は、株式市場への参加を促すと同時に、経済的な知識と戦略の重要性を強調しています。賢明な投資は、将来の不確実性に対する一定の保護を提供し、積極的な資産管理が今日の経済環境において不可欠であることを示しています。まだ株式投資をしていない人はnisaやiDeCoを活用して、株価指数をドルコスト平均法で投資を始めることが自分の資産形成をする上でとても重要になります。

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