【小説】ロックバンドが止まらない(101)
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ライブが終わって機材を機材車に積みこむと、神原たちはまっすぐこの日宿泊するホテルに向かっていた。自分の部屋に入って荷物を置いた神原は、ベッドに座り込んで深く息を吐く。
今日のライブも、またライブイベント全体も客観的に見れば、成功したと言えるだろう。神原たちの演奏も破綻とは無縁だったし、観客にも曲が受け入れられていたから、手ごたえは確かに得ている。
それでも、神原は満足はいっていなかった。今日のライブはショートランチ