一家惨殺があったT家へ行った話

「なあ、T家って場所さあ。今日、会社の帰りに行ってみないか? ちょうど、今日は残業が無くて17時には会社終わるよなあ。調べたら、T家って俺達の会社の近くじゃん、俺、最近、車買ったんで、電車じゃなくて、車で会社に出勤しているんだよね。なあ、俺の車でT家に行かねえ?」
金曜日で、明日は休日という日に、早朝の仕事が始まる前から、同僚のAはそんな事を言い始めた。

一家惨殺のあった心霊スポットに興味があり、俺と会社の同僚であるAとBの三名で行こうという話になった。
今でこそ、飲酒運転が厳しい時代だが、当時は取り締まりの強化が薄く、軽く一杯やるくらいなら平気だろうという事で、俺達三人は居酒屋に行った後に、その場所へと向かう事になった。

二杯程度しか飲んでいない下戸な部類の俺が、Aの車を運転して、心霊スポットで有名なT家へと向かう事になった。
AもBもベロベロに酔っていたと思う。

到着したのは、夜の10時近かった。

例の廃屋には「T家」を現す表札が確かに書かれていた。
廃屋に来てみると、実際に不気味な場所で、何処か冷たい感じがした。
ここで、一家惨殺事件が起こったのは、確かだろう。
そんな威圧感さえ感じられた。

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