異端のすすめ 強みを武器にする生き方(読書メモ)

読み終わった瞬間に気持ちがスカッとする橋下節全開でした。

本書は著者の経験を元に、行動することの重要性を説いた一冊です。

お馴染みの痛快な論調で、内容も非常に本質的で共感できる点がかなり多かったです。

やるからには圧倒する

量やスピードなどいずれも中途半端はダメで圧倒して初めてウリになる、という強烈な先制パンチ。たしかに頭一つ抜けてるくらいでは、今の時代だと差別化できないですね。目標達成に向けた著者の強い信念と執着心感じます。

チャンスをつかみたいと思うのなら、日ごろから行動すること。圧倒的な量をこなしながら必死に突き抜けようと、もがき続けること。
周囲が「1」程度のレベルで済ませることを、自分は「1万」ものレベルくらいにやって、ようやく周囲に自分のウリは「5」くらいのレベルだと通じる。自分のウリを、周囲にウリだと認識してもらうためには、それくらい他を圧倒するものでなければなりません。
もし、「これだけやったのに結果が出ない」「こんなにがんばっているのに、なんで評価してもらえないんだろう」と思うことがあったら、それはまだ、圧倒的な量をこなしたという領域にまでは達していないんだと反省し、改めて行動の量を増やしていくべきです。

目的思考を持つ

仕事できる人の必須スキルの気がします。著者が最短距離でゴールを目指せる理由は、常に目的思考を持って判断しているからだと納得しました。手段の目的化はあるあるなので気をつけなければ…。

努力至上主義に陥ってしまうと、目的と手段を混同し、手段の努力をすることがいつのまにか目的になってしまいます。今やっている自分の努力は、目的を達成するためのものになっているのか、常に確認が必要です。そして目的達成に向けてズレがあるなら、修正・改善の繰り返しが必要です。
僕が大阪府知事・大阪市長を務めていたときは、会議への参加を求められたら、必ずその会議の獲得目標は何かを確認していました。その会議で何を決めるのか、その会議はどのような目的で開かれるのか、僕の判断事項は何なのか、という点をまず明確にしてもらいました。

インプットより持論のアウトプット

間違いないですね。個人的な肌感覚ですが、組織のなかで継続的にインプットする人が50%、そのうち継続的にアウトプットする人は20%くらいの気がします。アウトプットしたもん勝ちです。

これからの情報化時代に求められる能力は、「知識・情報を持っている」ということよりも、その知識や情報を活用して「自分の頭で考え持論を打ち出せる」ことであると自覚すべきです。知識や情報をインプットすることよりも、それを用いて持論を打ち出すアウトプットのほうが重要だということです。
持論のアウトプットとは、ある情報について、自分はどう考えるのか、ということです。どんな情報に触れても、それに対して必ず自分の考えを述べることのできる力ともいえるでしょうか。次々と入ってくる情報の真偽はどうあれ、それに対して「自分はこう考える」といえることです。

納得感を大事にする

人材の多様化も進むなかで、論理と感情を使い分けての納得感醸成は大事ですね。ただ、著者はロジカルに論破する印象が強かったので、相手の納得感を大事にしてることはちょっと意外でした。

「正論」を主張するだけでは、相手や組織は動きません。論理的な正当性だけではなく、感情的な納得感も重要なのです。
議論の作法とは、相手に敬意を払うことです。「反論」「批判」はしても「侮辱」は絶対にしないということです。
自分と意見の異なる人がいたら「仮に自分が相手の立場になったら、同じ意見になるだろうか」と考えてみる。つまり、相手と同じ立場に立って、物事を見てみるのです。

まとめ

著者の本を読むと毎回感じることは、主張の一貫性と実績に裏打ちされた説得力です。

そして、政治の第一線に戻ってきて今の国会運営をぶった斬って欲しいなと強く思います(笑)。

(あるかどうかは知りませんが)次回作も楽しみです!

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?