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今週の少年マガジン&少年サンデー(39号)

今週発売の週刊少年マガジン(39号)と週刊少年サンデー(39号)についてご紹介します。

マガジン39号

今週のラインナップ

iコンタクト
カッコウの許嫁
それでも歩は寄せてくる
シャングリラ・フロンティア
化物語
ダイヤのA
生徒会役員共
炎炎ノ消防隊
EDENS ZERO
PAUSE-ポーズ-
彼女、お借りします
英戦のラブロック
黒岩メダカに私の可愛いが通じない
東京卍リベンジャーズ
女神のカフェテラス
ブルーロック
黙示録の四騎士
カノジョも彼女
はじめの一歩
賢者が仲間になった!
300年封印されし邪龍ちゃんと友達になりました
男子高校生を養いたいお姉さんの話

それでも歩は寄せてくる
少年サンデーで連載されている将棋マンガ「竜と苺」が王道をいく作品としたら、こちらは環境として将棋が存在するラブコメ作品か。次週で歩と父親の対決を通じて対局が描かれるが、うるしと父親の関係性が今後どう描かれていくのか楽しみである。

シャングリラ・フロンティア
ゲーム実況を視聴することが我々にとって当たり前のことになった現代、あたかも一緒にMMORPGをプレイしているかのように思えるマンガは人気が出やすいのかもしれない。キャラクターのビジュアルが鳥ってのが本作の人気にどんなポジティブ(orネガティブ)な影響があるのかが個人的には注目ポイントだったりする。

炎炎ノ消防隊
今週最も注目なのが炎炎ノ消防隊だろう。タイトルが「ラッキースケベられ」。アサルトとは3度目の激突となるタマキな訳であるが、タマキにとって、いや少年漫画誌において重要なのがラッキースケベという要素なのではないかと思ってしまったりする。力で及ばない相手(アサルト)に対抗する手段としてのラッキースケベ(タマキ)という構図であるが、本話ではモブ役で登場する主婦の皆さま方がタマキ隊員に対して非常に辛辣な言葉を投げつけるシーンが多く登場することが印象深い。

”何?あの娘・・・” ”恥じらいはないのかしら” ”よく見たらあんまり可愛くない”
”恥知らず” ”それしか能がないのかしら” ”女の恥ね”
”裸を見せる以外何もできないの!?” ”能なし!!そんなのでよく消防官をやってるわね”

仲間からは「なんで・・・タマキは市民のために戦ってんだぞ」と擁護されるも、自身の最大の弱み(エロ)を克服したアサルトから容赦ない物理攻撃と「スケベは不要!これが世論だ」「哀れなエロよ・・規制してやる」と罵られることで彼女は手も足も出ない状況に追い込まれる。

ここで一旦立ち止まって「ラッキースケベ」について考えてみたい。古くは少年ジャンプの「ハレンチ学園」など、ラッキースケベ要素を盛り込んだ漫画作品というのは常に批判を浴びてきている。加えて、昨今では人権保護の観点からもエロは規制されて然るべきという議論も合点がいく。本話はそういった状況全てをメタ化して提示しているという点で非常に興味深い展開をし始めている。アサルトの口から”世論”というキーワードが出てくるが、モブ出演した主婦たちの言葉というのは恐らく現実でも世論の声なのだろう。エロを力にこれまで勝利を手に入れてきたタマキ隊員は、本来実力では及ばなかったであろうアサルトにどう立ち向かっていくのか?大袈裟にいってしまえば、女性キャラがどのように勝利を手に入れるのかその選択肢の幅が見られるような気がしている。次週の見どころはそこになるだろう。しかしながら、モブ主婦が言い放った言葉は少年誌でグラビアを務めるようなアイドルたちをも包含してディスられているようにも感じてしまう。でも今に限ったことじゃない。ずっと言われ続けてることだから、何も進歩してないのかなこの国は。

週刊少年サンデー

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今週のラインナップ

よふかしのうた
葬送のフリーレン
MAJOR 2nd
天野めぐみはスキだらけ!
古見さんは、コミュ症です。
MAO
はじめラブコメ オガベベ
舞妓さんちのまかないさん
BE BLUES!〜青になれ〜
かけあうつきひ
魔王城でおやすみ
あおざくら 防衛大学校物語
龍と苺
トニカクカワイイ
君は008
死神坊ちゃんと黒メイド
蒼穹のアリアドネ
保安官エヴァンズの嘘〜DEAD OR LOVE〜
愛情を知らない化け物たち
アラタカンガタリ〜革神話〜
バイロケーターズ
妖怪ギガ
十勝ひとりぼっち農園

葬送のフリーレン
勇者ものを所謂空気系で描いている本作。ひたすら魔法を集めるフリーレンが本話で手に入れたのは”背中の痒い部分を掻く魔法”。。。むしろ今後どんな魔法が登場するのか、そんなニッチな魔法を使うタイミングは来るのか。読者からそんなツッコミをもらいながら長く話数を重ねていくのだろうか。今後の展開が気になる。

かけあうつきひ
本号で最も面白かったのはこの作品。月が非常に気の利いた相方の陽を観察するエピソードです。少年誌においては、漫才の話というと賞レースに向けて悩み、切磋琢磨する成長譚が多いと思いますが、この作品の特徴はなんといっても女性コンビが主役、かつ彼女らの日常を描いている点にあります。例えば、成長譚では「舞台で漫才をすること」が物語の見どころになりますが、本作においては「日常のやりとり」こそが物語の見どころになっている訳です(今のところは)。実際、我々がテレビで観る芸人さんがネタやトークで披露するエピソードは日常生活の中にあるものも多く、そこを描き切ることの面白さが今後どんどん深まっていくのだろうと期待しています。そして今回披露された"お茶ってる "という表現が、400倍のネタとして登場することを願っています。

そ…そこまで考えてるんだ…陽…どんだけお茶ってるの…
気ぃ回すことお茶ってる言わんといて!?

こういう日常系の面白さってラジオで聞いたら「クスッと」笑える気がしてて、400倍はラジオとか向いてそうだよなぁとか想像しながら読んでいたりする。

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