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注目って、気持ちいい

幸せになる勇気 No20 問題行動の5段階 第1・第2段階

なぜ、子ども達は問題行動に走るのか?そこでアドラー心理学が注目するのは、そこに隠された「目的」です。今日は、「幸せになる勇気」に沿って、シンプルにその段階を紹介します。

ここに至る流れは、前回の投稿をご覧ください。

問題行動 第1段階 称賛の要求

称賛の要求:親や教師に向けて、「いい子」を演じる

それは、親や教師に限らず、その他の人も含みます。そして、大人であれば、上司や先輩に向けて、やる気や従順さをアピールします。

個別の行為として考えれば、「いい子」や「優等生」に映り、周りから見れば、ついほめたくなってしまうような感じのする人です。

しかし、ここに大きな落とし穴がある…

彼らの目的:あくまでも「ほめてもらうこと」、さらに言えば「共同体のなかで特権的な地位を得ること」

一見、問題なさそうですが、”もし、周りの人が誰も褒めなかったら?”どうなるか…。「こんな努力に意味はない」と、途端に意欲を失うといいます。

問題行動 第2段階 注目喚起

せっかく「いいこと」をしてもほめられない。すると…

注目喚起:ほめられなくてもいいから、とにかく目立とうとする

ほめられようと思わず、とにかく目立つことだけをしようと考える段階。

彼らの目的:特権的な地位を得たい。確固たる「居場所」がほしい

この段階では、正攻法でうまくいかないなら、別の手段、例えば、「わるい子」としてそれをかなえようとするといいます。

つまり、「できない子」として振る舞うことで注目を集め、特別な地位を得ようとするわけです。

存在を無視されるくらいなら、叱られるほうがずっといい。たとえ叱られるというかたちであっても、存在を認め、特別な地位に置いて欲しい。

この第1段階、第2段階にいる子どもたちについて、哲人は、「シンプルな原則に従って生きているし、対処もそれほど困難ではありません」と言います。

ライフスタイル(世界観):「ほめてくれる人がいなければ、適切な行動はとらない」「罰を与える人がいれば、不適切な行動もとる」

対処:「特別」ではなくても価値があるのだと、教えていく。「尊敬」を示す。※尊敬については以前の投稿をご参照ください。

小学校、中学校の頃を思い出すと、目立っている児童生徒のほとんどが、この称賛要求か注目喚起によってその地位を確立していたように思います。

人気のあるのは、真面目で勉強ができて物分かりの良い優等生タイプ(称賛要求型)、か、ヤンチャだけど人望があるガキ大将タイプ(注目喚起型)、でした。本当にその通りだと思います。

次回は、ちょっと難しくなってくる、第3段階から説明していきます。

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