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三つのコミュニケーションスタイル

「福祉現場で役立つ動機づけ面接入門」No5

 おはようございます。

 今日は、動機づけ面接が扱う三つのコミュニケーションスタイルについて、本書から引用し、勉強します。それは、指示的スタイル追従的スタイルガイド的スタイル、の三つです。

指示的スタイル

 これは、読んで字のごとく、クライエントに対して指示を出していくようなスタイルであるといいます。情報提供やアドバイスを行い、それに従うこを求めていくものです。お医者さんの患者さんに対する指示などがわかりやすい例ですね。

医師

 もちろん、良し悪しはあるとは思いますが、クライエント(主に患者さんかなと思いますが)にも、そういったスタイルの望む場合は多くあると思います。

追従的スタイル

 追従的スタイルは、指示的スタイルとは逆のコミュニケーションとなります。つまり、クライエントの話に口を挟まず、傾聴に徹する聴き方です。受容と傾聴により、クライエントの自己理解を深めていきます。心理カウンセリングにおいてはメインストリームなコミュニケーションになると思います。医療福祉においては、ターミナルケアや感情的なクライエントへのコミュニケーションスタイルとして有効であるとのこと。

 確かにそうですね。”まずは、あなたの話、聴きますよ”というスタイルです。相手の話を聞き入れる状態に相手がない場合、に有効。例えば、怒っている奥さんとか…。

鬼嫁

ガイド的スタイル

 もう一つは、ガイド的スタイル。これは、ちょうど指示的スタイルと追従的スタイルの中間に位置し、相手に強く指示することはしませんが、もし、相手から求められた時は必要な情報を提供する、というものです。ここでの基本的態度は、最終的な決定権は相手にある、というもの。

 本書では、旅行ガイドさんに例えられています。旅行者に向かって強く行先を指示することはしないが、旅行者が求めたら必要な情報を提供する。ガイドさんの見本ですよね。そして、付け加えるならば、ガイドさんは、前もって、リサーチし、その旅行者が行きたそうな場所や興味のありそうなことを知っておくということも必要でしょう。

 動機づけ面接MIでは、このガイド的スタイルで面接を行っていくのだといいます。これまでを振り返っていくと頷けます。クライエントの話を傾聴しながら(追従的スタイル)、「変わりたい」という動機を引き出し、クライエントとともに変化の方法を考え、必要であれば情報提供やアドバイスを行っていく(指示的スタイル)、という面接スタイルです。

 うん、良いですよね。このスタイル。ただ、その現場毎、必要なコミュニケーションスタイルは決まってくると思います。目的に応じて使い分けられることが重要ですね。

ガイド


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