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精神の霧

相手を変えられないならば自分が変わればいい No19 足枷を意識する

 ラス先生の著書の特徴は、これでもか、と今この現状から離れるための仕掛けを用意すること。今日はそんな一回です。パートナーとの関係が泥沼化し、文字通り五里霧中になってしまった時、それを、精神の霧を呼び、今自分がどんな層の霧の中に居るのかを意識することが重要と。

 パートナシップに関わらず、今、何かの中でもがいている方は、今自分がもがいている場所を明確にしましょう。当てはまりそうなものがあったら押してみて下さい。まず、自分がいる場所を観測してみることが重要です。

「すべき」を形成する層

 「なぜ私がそんなことをしなければならないのか?」等、この層に囚われると、私たちは、正しさにこだわり、怒り、憤慨する。「すべき」という言葉は、守らなければならなりルールをほのめかしている。

 ここにはまっている人は、いますよね。特に今の日本社会のようなゴリゴリの空気を読む社会では、この霧発生しそう…。

「努力してもムダ」層

 未来は暗澹たるもので努力をしても仕方ない、という層。「もう遅い。修復不可能、ムダ。彼女は変わってくれない…」といった感じの霧が充満。でも、この思考に囚われて諦めてしまったらどうだろうか?

「もし~でさえあれば」の層

 この層は、願望的思考でできており、「彼がもう少ししっかりしてくれれれば…」とか、「彼女がもう少し感情をオープンにしてくれれば…」など、夢想の世界を作り出す霧。やっかいですね。この霧の中にいる内は、当然ですが、現実世界に不満を抱く。だって、「もし…」と比較しちゃうから。

「過去の苦痛・未来への恐れ」層

 ここは、シンプルに、過去上手くいかなかったことの反復思考や未来に上手くいかなくなるのではないかといった不安が充満する層。よく言わることですが、変えることのできない過去やまだ来てもいない未来に思いを馳せることは、変化を阻害する行為であり、立派にこの精神の霧の中に居るというわけ。

「理由付け」の層

 ここは、シンプルに変われない、霧から出られない理由が列をなして現れる層。「今はエネルギーがないから」「私は十分満足しているから、彼女の方が…」「彼が変わるなら、私も(彼が変わらないから、私も)」となにかにつけ、理由を付ける…。そして、その理由を俺は分かっている、という主張も結局は霧の中。

 ラス先生は、「心は理由を考える天才だ」と言います。そして、その理由の大半は、言い訳であると。そ、そうっすね…。耳が痛い…。つい先ほど、「今日は、リモートワークだから寝坊してもいいか」とか思ってたな。

「価値判断」の層

 ここは、パッと聞きわからなかったのですが、要は、「彼女はいつも喧嘩腰」とか「アイツは性悪」などと勝手にレッテルを貼ってしまうということ。心理学的にはバイアス(先入観、偏向)と言いますか、偏った見方をして、しかもそれを理由にしている場合ですね。あるある。

「根深い恐れ」の層

 これはちょっと厄介。なぜなら、心の奥底に根差す恐れによってできている霧だから。もしかしたら、一番深い層かもしれません。ラス先生が紹介するのは、捨てられる恐怖コントロールされる恐怖無価値の恐怖の三つ。

ここが沼の底

沼


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