勝っていたなら

大学の同期だった生内さんが部長になってちょうど反対側の席の自分。

私は雑用係。自分生き方にこうなりたい、ああなりたいが無かった結果でこれはしない、あれはしたくないという気持ちだけだった。
後悔という言葉はない。人の為に尽くしてきた反面もあるから。

何かの試合を小学生は勝負していた。
試合の最後、踏ん張っていた負けられない想いだけしか無かった。
その気持ちが相手を諦めさせたのか勝った。
勝って次の日の教室では先生も喜ぶだろうとクラス全員が待っていた。

待っていたが中々先生は現れない。
私はたまらず、先生を呼びに教室を出る。

先生は授業の準備をしていた。
準備を手伝うと「これをする予定だった」と。

試合に勝っていなければと言わんばかり。


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