クイナをこよなく愛するマングース

時はバブルのまっただ中。都会では高級車や高級クラブ、ブランド品等が支配する中、本州の北の外れで密かに誕生した男

地球世紀19XX年人類史上ごくまれにいる男の物語である。

前回のあらすじ

年に１度のイベントに大事な任務を任された彼。しかし先輩との争いの中クリスマスケーキを破壊されてしまった。なぜ争わなければならのか！先輩の言った「争いなんて人の心が支配している！」と言う言葉に強く共感し涙するのであった。

第３話 家の水槽を叩け！ 前編

各地での激しい戦闘も今日は小競り合い程度におさまり静かで平和な朝を迎えていた。

彼も今日は保育園での演習もなく、ドックでゴロゴロしているはずだ…………しかしドックに居るはずの彼がいない。彼は一体どこへ行ってしまったのか！

さかのぼること数ヵ月前の事である。彼の部隊に指令部から緊急招集がかかり司令官からの発表があった。

それは、彼の部隊の士気が低下している事、士気の低下により戦局が左右される事、また内部抗争が起きかねないと言う事だった。それを踏まえて上層部で会議した結果、彼の部隊に新兵器の導入が決定された。

その新兵器とは………

水槽だ！しかも、金魚三匹に砂利、水草、なんか瀬戸物でできた風車っぽいオブジェ、最新のフィルターなどの着いたフル装備であった。

彼は、一度演習で遊軍の基地に行った時水槽をみて感動している。しかし今やこの水槽が彼の部隊にも導入される。

彼はやっと自分が変われると信じ新兵器がくるのをワクワクしながら待っていた。

それから数週間………彼には数年、数十年に感じたかもしれない。そして遂にその日が来た！

新兵器が基地に届いたのだ！歓声が湧く中、彼は段ボールを無造作にひきちぎり中身を見た。そこには新兵器が入っている。彼は取り出そうとしたがまだ扱える品ではない。彼には早いと判断したベテランが箱から出す。そして彼の部隊全員が新兵器を取り囲みそれを見つめていた……。

彼の部隊にも遂に新兵器が来た！これで士気も高まり戦局も大きく変わるだろう！それに自分も変われる！そう信じる彼。
しかし、その思いは無残にも壊れる事になる……

次回 家の水槽を叩け！ 後編

君は彼の思いを知る事になる！

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