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差別化は結果であって、ブランディングではないって話。

こんにちは。
東京・表参道でクリエイティブを軸に、企業や地域のブランディングを行うMove Emotions株式会社代表の當間です。

前の記事では「ブランディングにおいて大切なこと」を書かせていただきました。
その記事の中で

ブランドとは、
他と区別するために行った活動を通して、
世の中の人々の中で出来上がったイメージ。

と定義しましたが、今日はそれについて少し補足して説明します。

他と区別するために行った活動を通して、

ですが、これを単純に理解してしまうと

差別化することがブランディング

になってしまいますが、そうではありません。

差別化するだけでは、奇抜なものになってしまい
世の中の人たちの心に届かないものになってしまうのです。

そして、さらにいうと
世の中の人々の中に残るイメージは
良い印象でないと、ブランドとしてのメリットがなくなります。


差別化して狙ったターゲットに訴求していくことは、
プロモーション戦略になり、ブランディングではありません。

プロモーションの最大の目的は、売り上げになりますが
ブランディングの最大の目的は、信頼の獲得になります。

この獲得した信頼によってリピーターが増え、
ファンになった顧客が、新しい顧客を連れてきてくれる。

結果として、売り上げに繋がっていくのです。

弊社では、ブランディングを行う上で、
経営者や開発者にインタビューを行います。

その時に出てくるオリジナリティやアイデンティティーなどが結果として、
他が真似できない差別化するポイントになってくるのです。

差別化ありきではないのです。

オリジナリティやアイデンティティーには、
想いがいっぱい詰まっています。

経営者なら、会社を立ち上げた時の想い。
製品開発者なら、開発するに至った想い。

これらの想いは、聞く人の共感を呼び起こします。

この共感が、消費者の次の行動(もっと知りたい、見てみたい)を
促してくれるのです。


弊社でブランディングを関わらせていただいている

カルチュア・コンビニエンス・クラブ
https://www.ccc.co.jp/

は蔦屋書店という
リアル店舗を持つ書店も運営しています。

Amazon全盛期のこの時代、リアルの書店は閉店に追い込まれているところが多いなか、
蔦屋書店は、着実に売り上げを上げています。

蔦屋書店については、下記のブログで紹介されていますので、ご存じない方は見てみてください。

https://aumo.jp/articles/19818

ただ本を買うだけなら、Amazonで十分でしょう。
しかし、蔦屋書店は
本を買う場所ではなく、
新たなライフスタイルを提案する場所
としています。

蔦屋書店コンセプトムービー
https://www.move-emotions.jp/works/movie/tsutaya-concept/

蔦屋書店ができる前までは、
コーヒーを飲みながら自由に書籍を読める書店はなかったと思います。

コーヒーを片手に、自宅のように寛ぎながら
新しいライフスタイルに想いを馳せる。
そんな場所があったら、
人々の暮らしはもっとより良いものになる。

という想いがそこには詰まっています。

その豊かな時間を求めて、
人は蔦屋書店に時間をかけてまでも来店するのです。

着想の起点は、

本屋としての差別化ではなく、

人々の暮らしをより良いものにしたい。

という想いです。

それが

新たなライフスタイルを提案する場所

というコンセプトになり、
結果として、これが他の書店とは違う大きな差別化された
ポイントになっています。

経営者である増田社長の想いがあって、
その想いに共感した社員の方達とともに
世の中の人々が共感できるコンセプトを打ち立てて、
それに伴った新たなサービスを開発している。

それが蔦屋書店という独自のブランドになっているのです。


最後まで読んでいただきありがとうございました!
もし興味がございましたら、わたくしの会社の方のブランディング実績も
ご覧いただけると嬉しいです。



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