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ストレッチをすると何が良いのかってことについて、今度は、ちゃんと調べましたよって話。ほとんど切り抜きだけど

ストレッチをすると何が良いかっていうことを調べた記事を書いたのですが、調べがいまいちだったなって思ったので、ちゃんと調べてみましょっと!!!

そしてストレッチングなんですな。正しくは!


というわけで、京都大学の市橋先生がまとめてくれている2014年の報告
4項目で、色々なレビューや報告を網羅しています。
ありがとうございます。
むしろ、これ読んだらほとんど、事が足りるじゃないかって思いました。

1.ストレッチングにより筋力は変化するのか?
2.ストレッチングによりパフォーマンスは変化するのか?
3.ストレッチングは障害予防に効果があるのか?
4.ストレッチングは遅発性筋肉痛を防止するのか?


1.ストレッチングにより筋力は変化するのか?
 ここでは、スタティックストレッチとダイミナミックストレッチについて描かれています。スタティックストレッチでは、行う秒数によっては筋力低下の影響があることが記されています。
 ダイナミックストレッチングについては筋力の向上がある事が示されていました。
 長期的なストレッチングの効果はまだ不明ではあるが、筋肥大がみられたという報告が紹介されていました。

2.ストレッチングによりパフォーマンスは変化するのか?
 スタティックストレッチングはエクササイズの前に行われてきていて有用ではあるとされてきたけど、その効果を示すエビデンスはないことが記されています。ジャンプパフォーマンスはジャンプ高を手かさせるとされていたり、短距離走やランニングでは変化なしってなっていて悪影響とは言えななかったりしています。
 ダイナミックストレッチングは、パフォーマンスを向上させる事が報告されていて、シャトルラン速度やボール投げ、ステップジャンプが改善するとのことです。
 スタティックストレッチングは、速い動きや爆発的な動きのときに実施するのは注意が必要だけど、関節可動域の拡大には効果があるので、使い所が大事って事が記されています。

3.ストレッチングは障害予防に効果があるのか?
 障害予防についても、否定的なレビュー報告がみられるとしています。オーストラリア軍での調査では、ストレッチ群が非ストレッチ群と比較して傷害数の減少には有意差が見られていなかったりします。足関節においては、関節可動域が減少していると傷害発生率は高くなるとの報告もあったりすることから、関節可動域制限がある人を対象にストレッチングの傷害予防についての研究が、今後進むことが期待されているって示されていました。

4.ストレッチングは遅発性筋肉痛を防止するのか?
ストレッチングと遅発性筋痛の関係については、コクランレビューで、運動前か後にストレッチングを行い遅発性筋痛の発生についての研究結果が取り上げられているってことでした!(コクランは後で見てみましょっと)
コクランレビューでは、運動後が良いってしていますが、、臨床的に意味のある差ではないと報告しているそうです。

【参考文献】
理学療法学 第 41 巻第 8 号 531 ~ 534 頁(2014 年ス)トレッチングのエビデンス 531 基礎理学療法研究部会
https://www.jstage.jst.go.jp/article/rigaku/41/8/41_KJ00009647372/_pdf

この報告で気になった文献は下記に載せておきます。
ちょっと長くなってきたので、これくらいにさせてください!

次は、もっと新しい物を見てみよっと思っています。

ではでは!!



で、この報告でよく引用されていたレビューは
これです!

Behm DG, Chaouachi A.
静的および動的ストレッチがパフォーマンスに及ぼす急性期の影響についてのレビュー
A review of the acute effects of static and dynamic stretching on performance.
Eur J Appl Physiol. 2011 Nov;111(11):2633-51. doi: 10.1007/s00421-011-1879-2. Epub 2011 Mar 4. PMID: 21373870.


deeplで翻訳
運動会前のウォーミングアップの目的は、パフォーマンスを最適化することです。ウォームアップは、通常、亜最大有酸素運動、ストレッチ、スポーツに特化した運動で構成されます。ストレッチでは、従来、静的ストレッチを行っていました。しかし、静的ストレッチによるパフォーマンスの低下を示す研究は無数に存在しています。最近では、事前の静的ストレッチには有害な影響がないとする論文がかなり多くなっています。パフォーマンスの低下が見られないのは、いくつかの要因が考えられます。例えば、短時間の静的ストレッチ(合計90秒未満)で、不快感を感じる程度のストレッチ強度であることなどが挙げられます。その他の要因としては、エリートスポーツ選手や訓練を受けた中高年の人々を対象に測定・実施されたパフォーマンステストの種類が挙げられます。静的ストレッチは、速度の遅いエキセントリック収縮や、持続時間の長い収縮、または伸張-短縮サイクルなど、場合によっては実際に効果をもたらすことがあります。動的ストレッチは、特に動的ストレッチの持続時間が長い場合には、効果がないか、その後のパフォーマンスを向上させる可能性があることが示されています。静的ストレッチは、別のトレーニングセッションで行うことで、健康に関連した可動域の効果を得ることができます。一般的に、障害を最小限に抑え、パフォーマンスを向上させるためのウォーミングアップは、最大強度以下の有酸素運動の後、大振幅の動的ストレッチを行い、その後、スポーツに特化した動的活動を行って完了させるべきです。高度な静的柔軟性を必要とするスポーツでは、障害の可能性を最小限にするために、トレーニングを受けた人が短時間の静的ストレッチと低強度のストレッチを行うべきです。


コクランも載せておきます!
Herbert RD, de Noronha M, Kamper SJ.
運動後の筋肉痛を予防・軽減するためのストレッチ。
Stretching to prevent or reduce muscle soreness after exercise.

Cochrane Database Syst Rev. 2011 Jul 6;(7):CD004577. doi: 10.1002/14651858.CD004577.pub3. PMID: 21735398.


deeplで翻訳
Background 背景
多くの人が、運動の前後にストレッチを行います。通常、その目的は、怪我のリスクを減らし、運動後の痛みを軽減し、運動能力を高めることです。本研究は、2007年に発表されたコクラン・レビューの更新版である。
Objectives 目的
このレビューの目的は、運動前または運動後のストレッチが遅発性筋肉痛の発生に及ぼす影響を明らかにすることである。
Search strategy 検索戦略
Cochrane Bone, Joint and Muscle Trauma Group Specialised Register(2009年8月10日まで),Cochrane Central Register of Controlled Trials(2010年,第1号),MEDLINE(1966年~2010年2月8日),EMBASE(1988年~2010年2月8日),CINAHL(1982年~2010年2月23日),SPORTDiscus(1949年~2010年2月8日),PEDro(2010年2月15日),および論文の参考文献リストを検索した.
Selection criterias 選択基準
対象となる研究は、遅発性筋肉痛(DOMS)の予防または治療を目的とした運動前または運動後のストレッチング技術に関する無作為化または準無作為化研究である。対象となる研究は、ストレッチが運動の直前または直後に行われ、筋肉痛が評価されていなければならない。
Data collection and analysis データの収集と分析
Cochrane Collaboration の「Risk of bias」ツールを用いて偏りのリスクを評価し、GRADE を用いて証拠の質を評価した。ストレッチの効果の推定値は,共通の 100 点満点の尺度に変換した。結果は固定効果メタアナリシスでプールした。Main results 主な結果
12件の研究がレビューに含まれた。今回の更新では、2つの新しい試験が組み込まれた。新しい試験の1つは、2377人の参加者を含む大規模なフィールドベースの試験で、そのうち1220人がストレッチを割り当てられた。他の11件の研究はすべて小規模で、ストレッチ条件を与えられた参加者は10〜30人だった。10件の研究は実験室で行われ、残りの2件は現場で行われました。すべての研究は、中程度または高いバイアスのリスクにさらされていた。エビデンスの質は低~中程度で、各研究の結果には高い一貫性が見られた。プールされた推定値では、運動前のストレッチは、運動後1日目の痛みを100点満点で平均半点減少させた(平均差-0.52、95%CI -11.30~10.26、3件の研究)。運動後のストレッチは、運動後1日目の痛みを100点満点で平均1点減少させた(平均差-1.04、95%CI -6.88~4.79、4件の研究)。同様の効果は、運動後半日から3日の間にも見られた。ある大規模な研究では、運動の前後にストレッチを行うことで、1週間のピーク時の痛みが100点満点で平均4点減少することが示されました(平均差-3.80、95%CI -5.17~-2.43)。この効果は、統計的に有意ではあるが、非常に小さい。
Authors’conclusions 著者の結論
無作為化研究から得られた証拠によると、筋肉のストレッチは、運動前、運動後、または運動前と運動後のいずれであっても、健康な成人における遅発性筋肉痛の臨床的に重要な減少をもたらさないことが示唆された。
【参考文献URL】
https://www.cochranelibrary.com/cdsr/doi/10.1002/14651858.CD004577.pub3/abstract
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21735398/



 


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