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下地島ワーケーションのススメ

2021年度の年末年始、長めに休みをとりました。まぁ、夏休みも休めず土曜日も講演が入り。と色々休めなかったこともあり、ちょうど講演などが途切れる年末年始をターゲットに連休化をしたのです。が、長い時間、自宅にいても・・・と思い、思い切って誰もいない様な地で2022年の講演資料を作ろうと(会社の出張では無いのでお休みです。)、人が少なく、「何も無い」がある宮古島市の下地島へやってきました。

実は11月にもワーケーションウィーク沖縄のアンバサダーとして宮古島には伺っていたのですが、下地島へは強風の影響で足が伸ばせてなかったんです。

企業においてのワーケーションには良い地域なのではないか?と思える地だったので、少し書いてみたいと思います。

下地島のプロフィール

下地島は宮古島から伊良部大橋で繋がる伊良部島にほぼ繋がっている離島です。首都圏などからの行き方としては、例えば羽田空港からだと「宮古空港」と「下地島空港」の二箇所へ直行便のある、案外便利な場所です。島の人口は95人と2桁で住民はほぼおらず、当然存在する大部分が「空港」と「畑」です。

ワーケーション?できるの?

何も無いじゃないか。バケーションを楽しめないのではないか?
と思う方々も多いと思います。確かによくある観光地ではなく、サトウキビ畑やかぼちゃ畑と空港しかありません。
が、そこがワーケーションの一つのポイントです。この地は企業がワーケーションを試すには良い場所だと思います。

どこがワーケーションに向いているのか?

一つは、何も無いところです。それではバケーションにいく意味が無い。と思うかもしれません。しかし、会社の立場からすると「観光地なんかに行って仕事がまともにできるとは思えない。」という方が多数派だと思います。「オフィスで仕事をしているのは仕事に集中できるからだ。テレワークなどでも家だと集中できずにサボっているのでは?」と思われる方も多くおられます。

つまり、「会社としてはしっかりと仕事をしてほしい。でも、気分が変わっても遊ばれては困る。」と考える企業の方々多いのでは無いでしょうか?

その心配が少ないのがこの下地島です。

いくつかの観光地がありますが、半日もあれば全て回れます。以外は「何も無い」ので、仕事に集中ができるのです。

買い物スポットも下地島内にはほぼゼロ。コンビニすらありません。

夜中は街灯もなく、家もほぼ無いので真っ暗

ただ、伊良部島とはほぼ陸続きで、そちらには小さなスーパーや1軒のコンビニがあります。あとは、長い橋を渡った先の宮古島にしか便利なお店はありません。

「この何も無い」で仕事に集中することができます。

気分をリフレッシュして仕事の効率を上げて貰いたい!と考える企業側にとってはワーケーションの実証に最適では無いでしょうか?
ちなみに飲食店なども下地島にはほぼ無い(空港と一部のホテルのみ)ですので、飲み遊んでいる。なんてことも皆無でしょう。

ワーケーションのもう一つの目的

ただ、何も無いだけではありません。課題が多くあります。この課題については、今の日本における課題を見える化したような感じです。

・特徴的な産業が無い
・集落の老朽化、高齢化が進む
・公共施設の老朽化とメンテナンス不足

産業についてはほぼサトウキビ農家と空港関係者です。ゴルフ場もありますが、人が定住しているようではなかったです。つまり産業を搾り課題の見える化や課題解決などを検討することができます。
集落の老朽化については、見た感じは昭和の40年台位から建て替えなどしていないであろう住宅が多いです。地元民なども高齢者が多い印象です。公共施設については、空港設備は最新なのですが、そこに繋がる道路の歩道などは雑草が伸びたまま。など設備についてのメンテナンスに手が回っていないようにも思えます。

ビジネスを考える際に必要なのは、「見える課題を元に解決策を考える」ということだと思いますが、それらの条件が揃っています。

とはいえ、ワーケーションできる場所はあるのか?

ワーケーションの条件が色々揃っているのはわかった。しかし、仕事ができる設備が無いと意味がない。とおっしゃる方々もおられるでしょう。そこでおススメとなるのが、「下地島 コーラルホテル」です。

下地島コーラルホテルの外観

下地島 コーラルホテルとは

下地島コーラルホテルは元ANAのパイロットの方が使っていた元合宿施設です。こちらも昭和時代の建物ですが、今は空港設備を管理している会社さんが管理されたホテルになっています。

元ANAの施設だった名残があちこちに

コーラルホテルの客室。流石に古さは感じますが仕事できる環境は整ってます。
パイロットの合宿所だった名残、各部屋に合った机の引き出しには合格者リストが。

当然合宿設備なので、昔良くあった企業の研修施設です。ただ、空港設備の管理会社さんが色々リノベを進められていて応接室で仕事ができるワーケーション空間に作り替えられています。
食事に関しては通路で繋がる場所に「レストランさしば」がありますので食事の問題も解決です。今の時点で長期滞在用のキッチンがありませんが、そちらも造られる予定の様です。

ワーケーションの本質が体験できる

・首都圏などから行きやすい
・遊べる場所が無いので、サボる心配が無い
・地元の課題を肌で感じ、検討することができる
・ワーケーションできる設備がある
+少し離れたところに、色々便利な場所がある(が常時使うにはちょっと面倒)

と企業が求めるワーケーションのお試しと普段の環境とは大きく変わる環境により気付きやインスピレーションに繋がる、そして合宿気分で様々なプロジェクト検討などもできる。少しうちの会社も新しいことに取り組みたいな。ということが望まれる企業・団体にはおすすめです。

ワーケーションって難しい

ワーケーションではどんなことが課題になるのか見極めたい。という場合には良い場所です。
また、ホテル自体が地元で様々活動されている方が立ち寄る空間にもなっていますので、地域課題を具体的に改善する、など地域貢献することも可能です。

ぜひ何もない南の島でワーケーションを試してみませんか?

特に夏ではなく、冬をお勧めします。気温も20度前後、本州に比べ10度以上高く過ごしやすく、正月休み後は飛行機もお得な料金になります。

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