スキいっぱいもらったんで、”隙”間 の話のあらすじを続けて書きます!

河野梨花は、「田舎暮らしをしたい」「自然の中で子育てをしたい」と考えた両親の都合で、山奥の農村で暮らすこととなった。初めの内はお客様扱いで面倒を見てくれていた村民も、時が経つにつれ、村独自の決め事や付き合いを強要するようになり、両親は村民への忖度抜きでは生活できない位に気を使いながらの生活を精神的に強いられていた。そのような暮らしの中でも梨花はすくすく成長し、村一番どころかテレビに出てもおかしくない位かわいらしい娘に成長した。口元のほくろと、母親似な少し厚めの上唇が、幼い頃から艶のある印象を周りに印象付けている娘であった。河野家の受け入れを機に、「田舎暮らし」の支援を始めた村長は、村民たちとは裏腹に、河野家への尽力を惜しまなかったが、それは表立ったものではななかった。人間関係に疲弊して、田舎に移り住んだはずの両親だったが、村のしきたりとそれを遵守させようとする村民たちからの圧力。本来ならその流れの中心人物であろう村長のサポートにより、正常な判断が出来なくなっていたせいで、都会に戻るよりこの村に残ることを選択する。それが河野家、取り分け梨花の悪夢の始まりであった。こともあろうに村長は、梨花を言葉巧みに自分の欲望のままに……にしてしまう。誰に相談することも出来ず、苦しみを抱えたまま大学進学を機に上京した梨花は、小さなアパートに自分の城を構えるとになる。そのアパートに、招かれざる客、村長が尋ねてきたのだ。そして、村長の訪問は毎月続いた。人生と、置かれた境遇に絶望を感じた梨花は、自死を選び、大量の睡眠薬を飲み、部屋の隅に横たわった。最後の瞬間、うつろな目で捉えたもの。梨花の絶望と決断を、真っ赤に血走った目が、クローゼットの隙間からじっくり観察していたのだ。

今日はここまで!

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