見出し画像

勝手に振り返る 2020年シーズン東京ヴェルディ~監督、選手編~

 予想もしていなかった超過密日程でのシーズン。勝手に毎試合レビュー書いている自分にとっても大変だった(選手の気持ちが少し分かったつもりだ)。
 さぁ、結果はと言うと、一時は良いところまで浮上するも終わってみると昨年とあまり変わらず。守備では選手強化に前線からのプレッシングと打てる手は打ったが、攻撃は戦力の上積みがあまり出来ずに得点力に課題残したままシーズン終了してしまった。
 今年のことは今年のうちやっておこう。では、昨年に続いて独断と偏見で監督、選手の評価を勝手に振り返る。

監督

永井秀樹 
42試合 勝ち点54(13勝15分14敗) 得失点差±0(48得点48失点)
 昨季途中に就任して、初めて1年間フルに指揮を執ったシーズン。志向する崩しのサッカーがハマった時は抜群の威力を発揮するも、調子を落とすとなかなか立ち直れずに『負け無し』『勝ち無し』が極端な結果になった。就任当初に度々コメントしていた「ボール支配率80%」「5-1で勝つサッカー」というセリフがだんだんと聞こえなくなってきたのは考えの変化があったのだろうか。攻撃のオプション、パターンは数々と披露して面白さはあり、あとは選手と組織の質向上にかかっているだろう。21年シーズンの続投も早々に発表され、集大成を迎える。

画像22

GK

1 柴崎貴弘 5試合0得点(7失点)
 ここ2年出場機会がなくセカンドキーパーとなっていたが、開幕戦ではスタメン入り。シーズン通してみると、マテウスに守護神の座を譲ることになったが、献身的な立ち振る舞いは選手やサポーターの心の拠り所となった模範的なベテラン選手。

画像2

31 マテウス 37試合0得点(41失点)
  徐々にコンディションを上げて守護神の座を射止めたセレソン選出歴もある助っ人GK。感情をあまり表に出さず冷静なプレーぶりであるが、長い手足を活かしたシュートストップで何度もピンチを防いで貢献した。

画像21

41 長谷川洸 出場なし
 プロ3年目にして初めてベンチ入りを果たすも、残念ながら今季で契約満了。公私で可愛がってもらっている柴崎は悲しんでいるだろう。GKは経験がモノをいうポジションだけにまだまだここからだ。

画像1

DF

2 若狭大志 38試合2得点
 SBとCBをこなすマルチディフェンダーは31歳を迎えた今季にキャリアハイの出場時間を記録。最終ラインの選手ながらも流れの中から攻撃参加をしてPA内へ入ってきて果敢にシュートを放つ。決定力が上がれば、その得点力はチームの武器になるだろう。

画像18

3 近藤直也 7試合1得点
 シーズン中盤までなかなか出番に恵まれなかったものの出場すればベテランらしく落ち着いたプレーでディフェンスラインを締めた。磐田戦では値千金の同点弾を決める活躍を魅せるも今季限りで19年の現役生活に別れを告げた。在籍した各クラブで主将を務めたキャリアを活かした第二の人生に期待したい。

画像4

5 平智広 41試合2得点
 開幕戦以外は全試合にスタメン出場を果たしたJ2リーグ屈指のエアバトラー。仕事を淡々とこなす職人であるが、シーズン終盤にはキャプテンマークを巻き、過密日程の今季において貢献度はかなり高い活躍ぶりであった。

画像9

6 高橋祥平 29試合2得点
 男の約束を果たし、8年ぶりにヴェルディへ戻ってきた熱血漢。局面ではJ1で長年プレーしてきた能力の高さを示したが、怪我などもあり若干物足りないパフォーマンスだった。この8年間ですっかりパパの顔になり、成長した姿は感慨深い。

画像16

16 福村貴幸 33試合0得点
 左足から放たれる正確なボールでチームトップの8アシストをマークしたレフティ。今季J3鳥取から加入し、見事に期待に応える活躍ぶりを魅せた。大阪出身だけあり、基本的にはノリの良い兄ちゃんといった感じ。

17 クレビーニョ 18試合0得点
 パフォーマンスの好不調の波が激しくなかなか活躍することが出来ず、今季限りでレンタル移籍満了となり、お別れ。世代別ブラジル代表経験もあり、まだ22歳と若く、将来が楽しみが選手である。頑張れよ

画像15

35 馬場晴也 3試合0得点
 長髪に髭面という高卒1年目とは思えない風貌の若武者は高校3年生時に負った大怪我の影響でシーズン大半を棒に振ったが最終盤になってスタメン抜擢されて3試合に出場。U19日本代表もプロの世界ではそう簡単にはアジャストせずに軽率なミスもあった。将来性抜群な選手だけに先ずはプロに慣れることからか。

画像8

MF

4 澤井直人 11試合0得点
 チームメイトの誕生日時に、ハッピーバースデーソングを唄い盛り上げるムードメーカー。今季開幕戦では右SBでスタメン起用されるもチャンスを活かせず、大怪我から復帰後の伸び悩みは最後まで解消されず、今季限りで契約満了。プレーの迷いは無くすためにもシンプルにサイドハーフ勝負が適任かもしれない、まだ25歳、これからだ。

画像25

7 河野広貴 4試合0得点
 復帰2年目となった今季は完全移籍となりこれで、ヴェルディに完全に復帰したヴェルディ愛に溢れる漢。シーズンを通しては怪我との戦いが続きトップフォームとはほど遠い状態であった。今でもサポーターからの支持は高く復活が待たれる。当方が、徳島帰りの飛行機で遭遇した時はテンション上がった!

画像12

8 藤本寛也 8試合1得点
 開幕時の主将は昨年負った大怪我もコロナによりシーズンが中断したことで再開後に復帰出来るというなんて運が良いことだっただろう。ただ、突如として浮上したポルトガルリーグへレンタル移籍が夏に発表され、わずか8試合で去ることになった。2年連続で主将が夏に移籍とは・・・もうトラウマだ。

画像5

9 佐藤優平 41試合7得点
 永井サッカーを最も愛する男だろうか。チームの中心選手としてゲームメーカーでありプレスキッカーでもあり、調子が悪い時はとことんダメだが、一撃必殺のミドルシュートは劣勢の状況を一気に打開する大きな武器でチーム2位の7得点を挙げ、アシストも5を記録した。

画像20

11 井出遥也 35試合2得点
 こちらも永井サッカーに魅了されて山形から加入したテクニシャン。ドリブル、ボールキープで攻撃のタクトを振るうも簡単なシュートを決められず、PA外からのゴラッソだけの2得点はやや寂しい結果に。開幕戦では途中出場からCBを務める斜め上の起用をされ、そこに触れた試合振り返りのアクセス数がとんでもないことになった。

画像11

14 森田晃樹 39試合0得点
 飛躍の2年目と行きたいところだったが、怪我との戦いに苦しんだ1年となった。ハタチの誕生日には『それなりに頑張ります』発言に永井監督は激怒。これがきっかけで桃鉄でのプレイヤー名が『それなり』になるなど、選手たちからは完全にネタにされている。

画像27

16 中野雅臣 1試合0得点
 眠れるレフティも24歳を迎えた。なかなか出番を掴めずにシーズン途中にJ3岩手へレンタル移籍。岩手ではシャドーとしてスタメンに名を連ねることも多く、21試合1得点。念願のプロ初得点を挙げた。そっくりな兄さんが営むキッチンカーはヴェルディ、ベレーザの試合にも出店し長蛇の列が出来るほどの人気ぶり。

画像17

18 新井瑞希 11試合1得点
 カットインからのシュートが持ち味のドリブラーであるが、愛媛戦では左サイドから左足でファーサイドへ見事なシュートを決めて成長を感じるプレーをみせた。最前線でプレーする以上、得点やアシストに絡み出場機会を増やしていきたいところだ。持ち前のあざとさは完全にネタにされており、本人も自覚しているのだろう。。

画像19

19 小池純輝 41試合7得点
 過密日程により出場時間も減ったこともあり16得点挙げた昨季からは得点が半減もシュートテクニックの高さの健在ぶりを魅せた。Twitter、Instagramに加えてYouTubeやTikTokとSNSを積極的に活用し、ファンサービス旺盛な選手。SixTONES髙地優吾と似ていると話題になり、得点後にはナビゲーターポーズを決める。

画像3

20 井上潮音 38試合4得点
 元々は中盤の選手であったが、左ワイドでのスタメン起用が多く、キャリアハイの成績を残した。爽やかな見た目熱い部分もあり前線から帰陣してプレスバックでボール奪取するといった泥臭いプレーも厭わない。

画像14

21 山本理仁 35試合1得点
 念願のプロ初得点を挙げた19歳。世代別日本代表に常に選出されている将来有望なレフティであるが、リベロにフロントボランチ、左SBと様々なポジションで起用されるもなかなかフィットせずに『悩んでいるなら腹筋しろ』と同僚に言われる。この先、どんな成長曲線が描かれているのかは誰にもわからない。

画像6

24 奈良輪雄太 24試合0得点
 チームを客観的に分析し、時はズバッと切り裂くコメントは読むものを納得させる。玄人好みの仕事人も怪我に苦しみ加入3年目で出場数は最小の24試合にとどまった。90分間惜しみなく続くアップダウンは大きな武器であり、万全なコンディションでのプレーを期待したい。

画像23

30 阿野真拓 2試合0得点
  高校2年生にしてプロ契約を勝ち取った逸材。出場時間はわずかであったが、小柄な身体を活かして重心の低いドリブルは見るものをワクワクさせる。焦らずにじっくりと成長していってもらいたい。

画像13

33 松橋優安 18試合0得点
 ホーム松本戦でプロ初スタメン、初出場を果たす。開始早々にカットインシュートから見せ場を作るも得点を奪えず。結果が出れば一皮むけそうな予感する快速アタッカーの今後に注目したい。

画像24

34 石浦大雅 3試合0得点
 センス溢れる左利きのテクニシャンは高校3年生にしてプロデビューを飾り飛躍の一年になるかと思いきや中盤のレギュラー争いになかなか絡めずに出場機会はかなり限られた。独特な感性からのオシャレさんでもある。

36 藤田譲瑠チマ 41試合3得点
  序盤は途中出場が多かったものの、優れた状況判断力を活かしたポジショニングの良さやパス、ドリブルでチームのレギュラー獲得。終盤には得点、アシストと結果も出して今季最も飛躍した選手だろう。特徴的な甲高い声でのコーチングも魅力の一つ。大雪でどんなに寒かろうと手袋もせずに半袖着用は、見ているこっちが心配になるくらいだった。

画像12

FW

10 レアンドロ 1試合0得点
  開幕戦スタメンを飾ったものの、そのあとは怪我に苦しみコンディションが上がらずにメンバー入りを果たすことは無くシーズン途中に現役引退を発表してそのまま帰国。Jリーグ史に残る名ストライカーのこれまでの功績に感謝。

13 大久保嘉人 19試合0得点
  コロナ禍で中断期間にはメディアへの露出多く、チームの看板として一役買ったものの、プレー面では衰えは隠しきれず、かつての得点王の面影も空しく無得点でシーズンを終えた。ピッチ外では、いじられ愛されキャラとして後輩たちからも好かれる一面もあった。

25 端戸仁 25試合6得点
 前線からの守備、組み立てへの参加、フィニッシュと現有戦力ではフリーマンとして最適な選手。怪我による離脱が何回あったものの6得点という数字以上にチームへの貢献度は高かった。天才肌のプレーとは対照的に若干、天然なところがある。

画像7

27 林陵平 0試合0得点
 3月に群馬へレンタル移籍する。現役引退を表明後に待望の今季初得点を挙げる(36試合2得点)。ホーム最終戦となった群馬対岡山戦でも得点を挙げ、最後のゴールセレブレーションは最愛のズラタン・イブラヒモビッチを披露。業界随一のマニアックなサッカー知識を活かした第二のキャリアにも期待したい。

48 山下諒也 41試合8得点
 キャンプまでは練習生として参加して開幕前に契約を勝ち取った苦労人。何と言っても、圧倒的なスピードの速さは猛威を振るい、ストロングポイント全開に活かしたプレースタイルでチームトップの8得点を挙げる。同じ歳の新井瑞希や井上潮音の影響か、加入当初に比べて垢抜けた感が否めない。

画像26


ではまた!