真鍋さんの言う「教育を改善するにはどうしたらいいか考えてほしい」への答え: 贈与税枠の撤廃と納税者に対する見返りについて
お疲れ様です。またまた、久しぶりの投稿で申し訳ありません。
「本当に、痒い所に手が届く政治とは」というテーマで、これまで91本記事を書きましたが、これは92本目の記事となります。
1.真鍋叔郎さん、ノーベル物理学賞を受賞
アメリカ国籍の真鍋叔郎さんがノーベル物理学賞を受賞しました。
誠におめでとうございます。
言われてみればごもっともと思うのですが、気象変動は物理学の領域だったのですね。
ノーベル賞の報道がなされる都度、大騒ぎになるわが国は、もはや
「ノーベル症」という病に罹っているのではないかと思える位ですが、
私的には学際研究の境界線が明確になるので、その意味では今回の真鍋さんの受賞は、大変勉強になります。
自民党総裁に選出された途端に「これでノーサイド、これからは全員野球」と発言して、「おいおい、ラグビーと野球を一緒くたにするな」といきなり物議をかもした岸田文雄首相が、今回の受賞を「日本人として大変誇らしく思っている」とやらかしてますが、
He is an American.
でしょうが(笑)
2.真鍋さんの日本の教育への想い
さて、上述の東京新聞の記事にありますが、真鍋さんは、
米国では学術界が政府へ効果的に助言している
とおっしゃっています。
まさに、我が意を得たりとのご発言で、わが国の日本学術会議は、菅政権の冒頭のつまずきでだいぶ養護されてますが、政府への効果的な助言なんか
全くありません。
その詳細は、これまでも散々投稿させて頂いた通りです。
それはともかく、受賞報道直後の記者会見で、次のように述べられてます。
以前に比べて好奇心を原動力とした研究が少なくなっているように思う。
日本の教育をどう改善するかを探っていきたい。科学者と政策決定者がどうコミュニケーションをとるかについてもっと考えるべきだ
この、「日本の教育をどう改善するかを探っていきたい」に対する、私の
答えを以下に書きます。
3.日本の教育を改善する方法
ぶっちゃけの結論ですが、研究・教育機関に、どうやってお金をつぎ込んでいくか、です。
ちょうど、自民党税調と公明党が共同で、贈与税枠の撤廃を決めてます。
富裕層の親が子に相続する際の税金を、年間110万円までの生前贈与については免除する制度をやめる、ということですが、その見返りとして富裕層が受けるメリットを少しは与えて、影響を少なくしてあげる、という配慮までは思いが至ってないようです。
(来年度から即実施、という訳ではなく、自民税調の答申を受けて政府が検討するという段取りでしょうが、昨年12月に発表されてからずいぶん日も経ちますので、来年あたりから詳細が発表されていくことでしょう。)
そこで私案ですが、研究・教育機関への寄付で相続税を大幅に免除する
仕組みに改めれば、日本での研究環境の整備に大いに役立つと思います。
今でも寄付金控除はありますが、富裕層が免除実感を受けるレベルまで拡大する、ということです。
具体的には、寄付金控除によって、下記の国税庁の説明のための表で、税率が一段低くなる、つまり5%低くなるレベルにすると、免除実感があるでしょう。
4.立ちはだかる抵抗勢力
簡単に実現できる解決策なのに、自分達の権益縮小につながるのは財務省
官僚としては我慢のならないことでしょうから、それを政治でうまく差配しないといけませんが、その調整能力は今の与野党どこにもないでしょう。
日本人とは「国破れて山河あり」の認識獲得まで至っていない民族で、
第二次世界大戦で一度破れてもダメだった、ということです。
もちろん、まず「研究立国を目指す」合意が国民の間に必要です。
政治家は、そのために汗をかくものです。
そもそも、日本在住の研究者がノーベル賞受賞できなくなってきたのは、
財務省の政策が原因、という説もあります。
今月末、10月31日は3年ぶりの総選挙です。わが国の荒廃ぶりを嘆く前に、
私達の一票行動が、重要です。
では、また。
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