巴里日記 クリスティーヌ #4
これは195が、巴里生活で遭遇した、7歳の女の子に教わったファッションの基礎のお話。
さて、午前中をお絵かきとオリジナル文字づくり、(ややアダルトな内容の)ふりつけ数え歌、で過ごしたクリスティーヌは、「公園へ行きたい」と言い出した。少し前にお誕生日だったらしく、パパとママから自転車を買ってもらったのだという。
ママからは、外出してもいい、と言われていたので、(なんとメトロに乗ってふた駅先の大きな公園へ)ふたりで行くことになる。
喜んだクリスティーヌは着替えてくるから待っててね、と子供部屋へ行って、数分後。ワンピースからパンツスタイルに着替えてきた。自転車に乗りに行くのだから、それはわかる。ところが、私が感心したのは、パンツに着替えたのと一緒に、ヘアスタイル、ヘアゴムの色、ブレスレットまでも変えてきた、ことである。
もし、私の知っている日本のおしゃれな女の子、だったら、「自転車に乗るときも、大好きなこのスカートはきたい!」とかなんとか、言うのではないかと思うのに、(たぶん、自分はそうだった)
『自分で公園へ行きたいといったのだから、その時の服も自分で決める』のはすごいと思ったし、もっと驚いたのは、外へ出てからだ。
アパルトマンの階段を自転車持って降りるのも、メトロ改札を自転車担いで入るのも、『私の問題だから、Ikukoは手伝わなくていい』というのだ。
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