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どうにもならないことよりも、どうにかなることを

自社の努力ではどうにもならないこと

中小企業を取り巻く環境には、マクロ的な要素とミクロ的な要素がある。マクロ的な要素を挙げると、政治、経済、人口動態、さらに文化もそうだ。為替の変動や少子高齢化などは自社の努力ではコントロールできない。

マクロ的といえば、トレンドというやつも厄介だ。トレンドに敏感でそれを追いかけることに異常に熱心な経営者がいる。悪いことではないが、市場を大きく左右するような劇的なトレンドなどそうそうあるわけがない。

取り組めば小さな変化を起こせること

もう一つのミクロ的な要素とは、自社の事業に関わる顧客、商品や技術、立地や店舗、人材などだ。挙げれば切りがない。程度の差こそあれ、これらは自社でコントロールできる。取り組めばなんとか変化を起こせるわけだ。

コントロールできないことに一喜一憂する経営者に共通するのは、条件や環境のせいにする思考だ。ある経営者がこう語っていた。「世の中の変化は研究はするが、基本的には無視する。それよりも自社の変化に集中する」

「不確定要素」に振り回されない

少し視点が異なるが、個人的に大事にしているのは「不確定要素」に振り回されないことだ。自分の努力だけではどうしようもなく、しかも不確定要素の強いことに右往左往していたらどうなるか。すり減っていくだけだ。

さまざまな情報に接するときに大事なのは、マクロ的要素かミクロ的要素かの見極めだ。そして確定要素か不確定要素かを判断する。ミクロで確定要素を切り分ければ、取り組む課題が目の前にたくさんあることに気づく。

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