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人は人によって変わらない、自ら変わろうとしたときに変わる
経営者の多くが悩みとして挙げるのは「人材」です
企業は人で成り立っており、人が成長しなければ企業の発展はありえません。しかし、思うように人材が育たないのは何が原因なのでしょうか。それは「意識を変える」ことに取り組むからです。しかし、これは誤りです。
人の意識はそう簡単には変わりません。セミナー等に参加しても一時的には変化しますが、すぐに戻ってしまいます。そもそも、いい仕事をするために、自分の意識を変える必要があるのでしょうか。
僕自身も人材で悩んだ時期がありましたが、いまはこう思っています。「人は人によって変わらない。自ら変わろうとしたときに変わる」。他者からの意見で意識が変わることはありますが、それは稀なケースだと思うのです。
意識や考え方ではなく、行動を変えることで人は成長する
では、社員が主体的に仕事をし、成果を上げるためにはどうしたらいいのでしょうか。それは意識ではなく「行動」を変えることです。意識が変われば行動が変わりますが、行動を変える方が早く、しかも誰でも取り組めます。
例えば、言われたことを忘れてしまう社員に、「忘れるな」と言っても行動はすぐには変化しません。忘れないようにしようとしても、記憶から抜け落ちる癖があるからです。何度も言えば、社員の気持ちは萎縮していきます。
意識ではなく、社員の行動を変えるようにしたらどうなるでしょうか。「忘れるな」よりも、言われたらその場で「メモを取る」「復唱する」という行動を実践した方が、忘れるというミスは確実に減っていきます。
行動が変わり、習慣になり、気がつくと意識も変わります
人間は変化を嫌う生き物です。人から「意識を変えろ」といわれると抵抗したくなります。しかし、小さな行動を変えることならばストレスは大きくありません。しかも行動は数量化できるので、目に見える達成感があります。
行動を継続するとやがて習慣になります。習慣とは何か。三省堂・大辞林・第三版によると「長い間繰り返し行われていて、そうすることが決まりのようになっている事柄。また、繰り返し行うこと」、これが習慣です。
「習慣づくりの行動目標と計画をともに作り、定期的に確認する」、これが上司の仕事です。下手なアドバイスよりも「今日は何回できた?」この確認でいいのです。行動を継続すると、習慣となり、やがて意識も変わります。
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