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「対立の概念」を「調和の概念」に変える魔法の言葉とは?

誰の言葉なのかがわからずにモヤモヤしていた

長い間、気になっていたことが解消されると実にスッキリする。何が気になっていたかというと、30代に読んだ本に書かれていたことだ。

そこには、「と」を「の」に変えるだけで、「対立の概念から調和の概念に変わる」と記されていた。

誰かの言葉を引用したものだったはずなのだが、誰なのかがわからずにモヤモヤしていた。スポーツ選手だったような気がするのだが、ネットで検索しても出てこない。

『人心の時代  企業を革新する爽やか経営の知恵』

本は随分前に処分してしまった。しかし、著者は覚えていた。慶應義塾大学の教授だった村田昭治さんだ。タイトルまでは覚えていなかったが、ネットで検索すると、表紙で思い出した。

『人心の時代   企業を革新するさわやか経営の知恵』、第1刷は1985年だから、出版後しばらくして読んだのだと思う。さらにAmazonで検索すると中古で販売されていた。送料込みで300円、村田先生に申し訳ないほど安い。

39年前の出版ですが、いまでも通じる内容・・・週末に再読します

参議院議長を務められた河野謙三氏の言葉

数日前に届いたので、ページを開くとすぐにわかった。誰の言葉かというと、かつて参議院議長を務められた河野謙三氏(1901年/明治34年- 1983年/昭和58年)だった。

予想外だったが、日本体育協会の会長も歴任されていたので、スポーツ選手と勘違いしたのだと思う。

あらためて、読んでみると、シンプルだが実に奥深い言葉だ。以下に一部を引用する。

 河野謙三さんは、保守と革新、夫と妻、親と子という、「と」で結ばれることばはあまりお好きではなかったそうだ。とくに、経営者と従業員とか、姑と嫁とかいうことばは、あまりお好きではなかったと聞いている。
 河野さんのおっしゃっていることは何かというと、極めて単純なことだ。「と」を「の」に変えてごらんなさい、というのである。先生と生徒を先生の生徒、生徒の先生、また従業員と社長を従業員の社長、社長の従業員、こんな風に、「と」を「の」に変えるだけで、対立の概念は調和の概念に変わるのだという。貴重な教えではないかと、わたしは思った。

『人心の時代』の“「と」を「の」に変える”(P150〜151)より抜粋

時間はかかるが教育から変えていかねば・・・

世界の各地で起きている紛争や戦争にはさまざまな理由や要因がある。お互いが正しいと思っているのだから、譲ることができない。

しかし、「ロシアのウクライナ」「ウクライナのロシア」、「イスラエルのパレスチナ」「パレスチナのイスラエル 」に変えてみるとどうだろうか。

そんな単純なことではないとわかってはいるが、ここから始めなければ解決できそうにない。時間はかかるが、子供たちの教育で使って欲しい言葉だ。僕自身も「と」を「の」に変えることを実践しようと思う。

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