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「したたかな経営」 と 「しなやかな経営」

経営で見え隠れする「したたか」と「しなやか」

いまさらながらですが、経営は山あり谷ありです。長年の経験から危険センサーが早めに点灯するようになりました(見落とすこともあるなあ)。

思わず頭を抱え込みたくなるような事態も起きます。ぎゃあーといって逃げたくなるような場面もあります(これまで数えきれないくらいあったな)。

何度も痛い思いをしたので「したたか」と「しなやか」の違いがわかるようになりました。個人的な解釈ですので、異論や反論もあるかと思います。

「どんな手を使っても勝つ」のが「したたかな経営」

「したたか」の基本の考え方は「どんな手を使っても勝つ」ことです。したたかな人は、利に長け、状況を察知し、隙あらば我先にと動きます。

「したたかな経営」は他社の成功事例が好きで、それを真似る傾向もあります。でもね、その繰り返しの先に待っているのは、不毛な同質化競争です。

僕も経営者ですから、背に腹は変えられない気持ちはわかります。しかし、したたかさは自分都合の優先です。支持は生まれにくいと思います。

「あえて遠回りをする」が「しなやかな経営」

「しなやか」とは「格好つけずに、あえて遠回りをする」、これが基本の考えです。回避の邪魔するのはつまらない見栄や立場の保持です。

「しなやかな経営」は課題から逃げることではありません。課題を真正面から受け止め、解決に取り組む経営です。格好にこだわったらできませんね。

それでも課題解決は一人ではしんどい。だから多様な個性を活かし、創造性を存分に発揮できる組織と環境が必要です。経営者がやるべき仕事だね。

「やること」と「やらないこと」の明確化

ときには「しなやかさ」は緩さにつながることもあります。強い「しなやかさ」の維持には、目的を明確にした「ミッション」の確立が欠かせません。

ミッション?・・難しく感じるかもしれませんが、「やること」と「やらないこと」の明確化です。これだけで経営に「しなやかさ」が生まれます。

ぶれない軸で定期的にかき混ぜることで、さらにしなやかさが増していきます。不確実性の高い時代は「しなやかな経営」、これがオススメです。

「しなやかな経営な経営」の参考になる書籍です

30代に著者の鍵山秀三郎さんからトイレ掃除を学びました。「大きな努力で小さな成果」「遠くの方から少しずつ着手する」「与えられた枠を使い切らない」「不都合だけど正しいことがある」・・どれも心に響く言葉です。



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