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うさぎの番人

こんばんわ、今日もお疲れ様です。

今日はね、朝からブラックベリーの収穫をしましたよ。昨日のワッフルにも使ったけれど、あれは去年収穫したものです。白うさぎと一緒に写っているブラックベリーはほんの一部で、エントランスの石塀を覆うほどに育った蔓にいくつも房状のベリーが実ってそれはもう壮観です。

生垣の裏の和室で仕事をしていても、通りがかりの人が立ち止まりしばらく見ていく気配がします。いっぱいなってるね、などと話し合う声など聞こえるともうホクホク嬉しくなってしまいます。

我が家のベリーは以前お住まいだった方が植えたものです。最初は一本だったのが、気づけばあちこちから芽を出し蔓を数メートル先まで伸ばします。時にはその場所は小さな夏草がひっそり根を張っている場所だったり、果てまた大きなモスグリーンの葉を広げた葡萄棚の中だったりします。手のかからない強い植物なのですが、それが時に予定外の振る舞いをするのです。そんな振る舞いを許してくれとばかりにつぶつぶの実をたっぷりつけるのです。

去年秋、いつもの無体がずっと続いたので前の年のようにバッサリ蔓の根元で切ってしまおうかと考えた時、思い直しリース型に丸めてみました。そして春には一番初めに黄色い花を咲かせてくれる木香薔薇の生垣に結びつけました。庭のテーマの白うさぎが生垣からのぞいている造りにしていたので、それを囲むように配置すると、冬の枯れた季節もなんだか楽しげで楽しませてくれました。

そして春。無理に曲げた蔓を心配しましたが杞憂に終わりました。葉芽の出ない蔓は早々に切り取り、生きている蔓がたっぷりおひさまに当たるように調節しました。毎年蔓は切り取ってしまっていたのですが、それでも驚くほど実がつきました。今年は前述の通り、去年の蔓をそのまま残したので実をつける余力がたっぷりあったのだと思います。本当にたくさん実りました。

小雨の中、完全防備にカゴを持って収穫していると、いろんな人が声をかけてくれます。みなさん、いつ収穫するんだろう、何に使うんだろうと興味津々だった様子。お相手しながら、雨が当たってカビが生える前に、黒く熟した実を収穫しました。

金ザルが黒く熟したものだけで一杯になりました。それをしばし水につけ、虫やゴミが浮いてくるのを待ちます。それから小さはヘタをとって乾かし、冷凍します。こうしておくとケーキやクッキーを焼くときにそのまま入れることができて便利なのです。

よく見ていたつもりでも、いざ袋に詰めようとすると汚れや潰れたものが目立ちます。それをひと掴みずつ確認しては保存袋に入れます。こうして保存すると熟してつぶれやすいものもうまく形を保ったまま凍ってくれます。そして反対に、まだ未熟の赤い実は酸味を残したまま柔らかくなるのです。そのことを思い出して、思わず笑ってしまいました。

だって私ったら、まるで学校帰りの通学路でベリーを盗み食いする小学生みたいに黒く熟したのだけを摘んでいたんですから。はじめから房ごと摘めばよかったのです。いずれ冷凍すれば、どれも美味しくいただけるのですから。

黒いのも、赤いのも、一緒にソフトクッキーの生地に入れれば、ホワイトチョコレートを混ぜた白い生地にむらさきとピンクの水玉模様を作るのです。美味しくないはずありません。

でもしばらくはお休みですね。あまり暑くては、クッキー食べたいっていう気分にはなかなかなりませんからね。

うさぎの番人さん、おかげで今年は豊作だったよ。

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