恨み辛み
亡くなった方々の冥福を祈ります。また被災した人々の苦労を偲ぶとやれ切れない気持ちになります。現地で頑張るボランティアの方々に敬意を払います。
「地震の寄付してきました。」
妻からの報告があった。金額を書くと彼女から抗議されるから書かないけれども、確かに寄付したそうです。連日、新聞の一面に寄付者と金額が報じられているけれども、私はしていない。
東北大震災では職場で1万円、その他の場所で5千円ほど寄付しました。また、寄付以外では、法人に対する復興特別法人税は2年で廃止されたけれども、国民は2013年から2027年まで、毎年、復興特別所得税として所得の2.1%を払い続ける。国民から集めた復興特別税は復興住宅建設や除染に使われている。復興のために寄付したり税金を納めるのはやぶさかではない。しかし、割り切れない気持ちが残る。東電の旧経営陣は裁判で無罪になり、福島原発を含めた全ての原発建設を許可した政府自民党で誰も責任を取った者がいない。原発事故の責任を政治家も企業もとらずに、復興の財源を国民から集めている。
私は定年して12年、今も元気に働いている。夫婦共働きで苦労して定年まで勤め上げたから二人の年金と私のアルバイト収入で生活が苦しいわけではないが、最近「重税感」を半端なく感じる。所得税、住民税、固定資産税、消費税、国民健康保険料などがある。納めている税金額は分からないけれども、確かに重税である。東京新聞のWEBサイトに
税金の国民負担率47.7%
と出ていた。中学生の社会科で江戸時代の租税が5公5民だと聞いた時、江戸時代の百姓の苦労が偲ばれた。しかし、気がつけば現在も江戸時代と同じ割合で税金を納めている。税金の使い方を政府が勝手に決めていることに憤りを感じるが、これは選挙で選ばれたわけだから仕方がない。
原子力発電所建設を勝手に決めて事故が起きても責任は問われず、尻拭いは国民から集めた税金で賄う。足りなければ債権を発行して勝手に借金を作る。しかし、これも自民党が選挙で選ばれた以上は文句は言えない。
能登半島の志賀原発は大丈夫だったのだろうかと不安になったけれども、報道機関は「原発に損傷はなく、安全だった」との発表を報じただけで終わってしまった。福島原発の時も最初は「大丈夫」だとの発表が本当ではなかった。だから、俄には信用できない。不安にかられてYouTubeで調べた。
「能登地震で志賀原発はどうなった」
「福井県や石川県の原発近くに活断層はない」との発表も、能登地震で間違いだったことが証明された。YouTubeラジオを聞いて更に不安になった。仮に今回は無事だったとしても原発を再稼働しても大丈夫だとする方針に賛同はできない。しかし、毎回、選挙になっても「原発」は争点にはならない。国民の多くは現状の平安を信じて、地域のために税金を獲得してくれる政治家を選ぶ。
「福島原発のような事故がいくつ起きたら目が覚めるのだろうか?」
政府が災害復興のために支出する税金の幾らかは私の税金が含まれている。また、もし能登半島地震の復興特別税ができたら払うつもりだ。能登地震ためには十分寄付しているのと変わらない。こんなふうに考えるのは、了見が狭いのかもしれない。
追伸
恨み辛みを書き連ねたので、いくぶん気持ちがスッキリした。なので、今日は能登半島復興のために現在、財布に入っているお金を寄付する。