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ジャニーズ事件

 ジャニー喜多川による性犯罪を取り上げようとしなかったマスメディアに対して批判が相次いでいる。小中学校のいじめグループや不良グループのリンチや会社や学校の職員室でも日本人の行動は皆マスコミ各社と同じだ。権力者に対する忖度だと報道される機会が多いが、忖度ではなく、これらは自分の生活を守るための隷属である。江戸時代の武士や百姓、あるいは戦前の軍国主義下の国民や戦後のアメリカに隷属する日本をあげるまでもない。日本国民は隷属すること以外に生きる術をもたなかった。骨の髄まで隷属されることを許容している。ジャニーズ事件は報道機関といえども同じだという証明でしかない。報道機関に反省を期待するのは難しい。
 地球温暖化をはじめとする地球規模の危機に際して、グルメ番組やお笑い番組やクイズ番組ばかり流すのではなく、我々の生活はどうあるべきかを特集すべきである。しかし、決してそうはならないと断言できるのは「視聴率」という指標のためである。これはジャニーズのタレントは見たいけれども、性加害者を弾劾する番組は見たくない視聴者の意志の裏返しでしかない。現在、江戸時代や戦前における権力者はいないけれども、我々は「民意」と言う名の権力によって支配されている。視聴率もそうだが選挙での得票数によって選出された政治家は一部の国民の利益しか考えようとしない。少なくとも私にはそう見えて仕方がない。
 ジャニーズ事件を見て、日本における民主主義の限界を感じるのは私だけか?

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