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疲れた。かな?

 各種アカウントの更新作業は重要ゆえに間違いを犯せば全職員と全生徒に及ぶから緊張を強いられる。ICT支援員は年度始めを乗り切れば仕事を楽しむ余裕が生まれる。ただ、職場にICT支援員は1人しかいないから、私が夜も眠れないほど緊張していることは誰も知らない。孤独だと言える。
 年度更新に限らず、若い先生達がコンピュータやタブレットに関する質問に来ても答えられるようにしたい。どんなに忙しくても質問に来た若者たちをガッカリさせたり邪険にしてしてはいけないと思うのだが、更新作業は集中して間違いなく行いたい。だから作業中、質問されると思考が中断されると心穏やかではいられない。心の内を悟られないように質問に答えて作業に復帰すると歳のせいで思い出すのに時間がかかる。この思い出している最中に再び「教えてください」と言われたりすると「えっ」となる。
 Office系アプリだけでなく授業で使用するアプリの使い方をマスターしておかなければいけない。電子黒板やAppleTVなどの使い方も習熟しておく必要がある。基本的には好きな仕事だ。やり甲斐もある。体力的にもまだできる自信はある。でも、
「無理かなあ。」
仕事が立て込んでくると、時々、老人にはキツイと思う時が増えた。

 いつでも、どんな仕事でも、課題が与えられると出来るか不安になる。それが仕事だ。定年退職したから好きな作文を書いたり動画を作って暮らすこともできた。しばらくは気ままに暮らして不安のない生活を送った。しかし、しばらくして嫌になった。いくら作文を書いても動画を作っても不安に駆られるほどの負荷は生まれなかった。しばらく好き勝手に過ごしたおかげで理解できたことがある。芸術家やプロのアスリートでもなくければ自らにストレスを生む程厳しい課題を与えることはできない。彼らは彼ら自身が作り出す苦労とストレスに苛まれている。それに比べ、私のような凡人は仕事で課題が与えられなければ充実した毎日が過ごせない。

 そう考えて始めたICT支援員だが、苦しくて逃げたくなったらしい。もう「逃げるな」と吐息巻くほど若くはない。高齢を理由に逃げ出してもいい頃だと思うこともある。それほど現在の状況に苦しんでいる。
 サービス残業をして駅まで2km歩いて、夜の8:00を過ぎ、電車に揺られている。明日も電車と徒歩で仕事に出かける予定だ。
「車の方が楽なんだが、さあ、どうしよう。」

夜中の1時に目が覚める。
眠れなくて日記を書いている。
「危ないな。」
体力的にも能力も限界ではないと思うのだが、精神的に病んでいる。若い先生たちに迷惑をかけないため、自分の身を守るために仕事を辞めることにする。まずは、週5日働いているから、2.5日の半分にしてみる。

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