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狂雀士の徒然麻雀録その14◉牌の重さ

⑨は重いんだよ。だから見ないでもわかる。

と先輩が教えてくれた。

そんな事あるだろうか?と思うと

違う違う、卓上で引きずった時に重いんだよ。摩擦が⑨は凄くあるんだ。


摩擦、なるほど。
確かに⑨は重かった。
ちなみに白は軽い。

そんな事を教えてくれた先輩と今日は同卓だ。その局、先輩は裸単騎だった。役役トイトイの満貫確定。

そして、心なしかツモ動作の時に少し牌を引きずってからツモってる。

その時の私の手はというと

2223555赤999(123)チー

ドラは5
チンイツドラ3赤高め三暗刻の超弩級。

15巡目、ここに⑨をツモってくる。


(あ。引いちゃった。でも、これはこれでチャンスかもしれんな)

打3。なぜかって、先輩がさっきから牌を引きずってる。これは間違いなく⑨単騎だ。
引きずって牌の重さ感じて⑨引いた時にめくる前にツモ宣言してカッコつけようと思ってるに違いない。しかも、重さ的に間違えそうな⑧は都合良く4枚切れだ。⑨は見ないでもわかる。

局は長引き先輩の最後のツモ番。

私は思った
(…ソーズを引いちまえ)と

呪いが通じて先輩が引いた牌はソーズだった。
もちろん私の仕掛けと捨て牌に対してソーズは危ないので切れない。

先輩の手から出たのは⑨


ロン。三暗刻ドラ4。12000です。


⑨は重い。それを教えてくれたから放銃のはずの手をアガリにすることが出来たのである。

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