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異次元その104◉愚形の価値は状況次第

一一九九①②⑤⑦⑨23444

これが4巡目なら打一か九だろう。
ゆっくり三色へと無理なく変化する事を視野に入れる打九が多いと思う。
打九
ツモ③
打九
ツモ三
打⑤
ツモ⑦
打⑨
ツモ二

みたいな。
マンズの下、一部分が重複ターツになってないとこの手順は受け入れが狭すぎて選択しない可能性があるのでここは打九が良いと思う。

しかし、上の手が一歩進んだ形のこの形ではどうだろう。

一一九九①②⑤⑥⑦23444

※巡目は見比べるための図なので同じ4巡目とする。

ただ⑥を引いただけなのに今度は一転して①②部分を落としたくなったはずだ。
これは一体なぜなのか。

1つ目の図はリャンシャンテンだ。この時点ではアガれる可能性よりテンパイする可能性を高めようと考える。すると一一や九九は1面子にするのに残り枚数が2枚づつしかない。
それに対し①②の形は4枚の牌がある。なので一一や九九より①②のターツを重要視するわけだ。
これに対して2つ目の図はイーシャンテン。
この場合はテンパイした時すぐアガれそうな形を目指すので皆が切ってくれそうな端牌や字牌を待ちになるように手を進めるべきだ。

ロンは誰からでも出来るが手牌進行は自力でやらねばならないという事から生じた差である。(鳴くこともあるが)

2つ目の図のようになると3〜7のような受けは出にくいから待ちにしないよう切っていくものだ。という事で①②のターツはここまでは残しておいたけど最終面接でお疲れ様。
将来的にアガリ易そうな一一九九を採用という事に決定となるのである。

さらに先程の1つ目の図が4巡目ではなくゲーム終盤、14巡目以降だったとしたら。
(切りたい牌がたまたま全て安全だという事にして)
先程と同じように一一や九九切りにするのだろうか。否。

もう14巡目、目指すは形式テンパイで良いのだ。アガリではなく形式テンパイを目指しているならポン材は切ってはいけない。

1つ目の図と同じ形でも鳴くつもりなら①②落としとなるのだ。

一や九だからしっくりこないならもう一つ図を用意しよう。

白白中中①②⑤⑦⑨23444

これなら迷わずペンチャン落としだろう。
鳴くってことはつまりこういう事。

形式テンパイ狙いならどんなトイツも役牌と同じ事という発想である。

このように今なにをすべきかという目的によって必要なターツとは変化するものであり一概にペンチャンが悪いやらシャンポンが弱いなどとは決められないのである。

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