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【感想?レビュー?】ペルソナ4ザ・ゴールデン 青春に振り切った、明るいメガテンシリーズ

※本記事は、2020年8月14日にSteamレビュー欄に記載したレビューの加筆・修正版です。
加筆がそこそこ入っていますが、Steamでご覧になった方は内容が一部重複する点にご注意ください。

こんにちは、なるぼぼです。

今回は、「ペルソナ4ザ・ゴールデン」の話をしようと思います。

いよいよコンシューマー版も発売間近ですね。
せっかくなので、ここで良い所を予習していって、購入の参考にしていただけたらと思います。
よろしくお願いいたします。

一応プレイした当時の女神転生シリーズの遍歴から。
事前にペルソナ2罪を30時間ほどプレイ済みです。
ただその他はほとんど遊んでいません。
なんなら罪のクリアよりも前にクリアしているので、実質初めてのペルソナですね。
そんな時に書いたレビューと言うことで、初めて遊んだプレイフィールを感じていただけたらと思います。
よろしくお願いします。

1.突き抜けた明るさ

ペルソナ4の特徴は、圧倒的なリア充ライフとそこ抜けた明るさにあります。
主人公は恋にバイトに部活に大忙しな学生生活を送りながら、「マヨナカテレビ」とそれに関連する事件を追っていくことになります。
仲間とのアツい戦いはもちろん、ミステリー要素やコミュシステムを中心とした恋愛シミュレーションゲームの要素など、様々なゲームのいいとこどりを見事に調和させています。
イベントに関してはかなり青春めいたものが多くなっており、夏休みもやることばっかで大忙し!とボリューム満載です。
林間学校、修学旅行、冬のスキー旅行、夏の海と色々な所に行けますし、地元でも花火や野菜栽培、学校での文化祭と毎日がお祭り騒ぎです。
高校生のリア充生活がそこにあります。テストもあるのでそこだけは注意!

かつ、雰囲気は圧倒的に明るいものとなり、旧作や本家女神転生の持つ独特の暗さやパニックもののストーリーは比較的なりを潜めています。
実際中盤ではかなりシリアスなストーリーが展開されますが、そこ以外は大体シリアスとコミカルの棲み分けがキッチリとされているので、明るいイメージが付きます。
元々シリアスなゲームだったところに明るい部分が多く取り入れられているので、全体的に明るく見えるんでしょうね。
ゲーム中のイベントがかなり多く、学生生活とリンクしたものも含まれているので、青春の日々を味わうことができるのも魅力です。
全体的に暗い点が少なく、本筋の事件との絡みがそこまでないこともあって、イベントはイベントで、本筋は本筋で、と分かれたことでそれぞれの良さが出ているのも、明るさの特徴と言えるでしょう。
春夏秋冬を友人や家族と共に楽しむ主人公の姿は、まさに理想的な高校生活そのものと言えます。

2.RPG×シミュレーションの妙

システム面は、一日一日を区切る日付のシステムと、コミュイベントと呼ばれる「ときメモ」のようなシミュレーションシステム、そして日付の中に組み込まれるダンジョン攻略とRPG、女神転生要素で構築されています。

とにかくヤバいのが日付のシステム。
このゲームは昼と夜の行動を選択し、ステータスを上げたり他の人とコミュニケーションを取ることができます。
この行動選択がとにかく面白い。
「今日はこれをやろう、明日はこれをやろう…」と、その日の内容を考えれば考える程、忘れないように忘れないようにとタスクを消化していって、手が止まらなくなっていきます。
これは、「Civilizationシリーズ」が持つ「あと1ターン」の魔力に似ていて、「あと一日」を繰り返していたら時間が過ぎ去っていた…なんてことが頻発します。

しかもそうしたコミュニケーションの内容も小粒な話ながら作り込まれており、次の展開が気になって先に進めたくなります。
コミュのイベントは、ペルソナシリーズが初代から意識している「自分の殻を破る」というストーリーが様々な人の視点から描かれており、一つ一つのコミュのストーリーがいいうえに、統一感もあって全部の話にのめり込めます。
行動選択によってはRPGパートに直接影響される部分もあるので、次はこのステータスを上げる必要がある!と思いながら次のイベントを進める楽しさが生まれています。

RPG要素は自動生成ダンジョンを中心としながらも、1More(弱点属性で攻撃をするともう一回自分のターンを行える)などの「真・女神転生3」以降のシステムが盛り込まれています。
この1Moreが非常に気持ちよく、最適な行動で相手にターンを渡さず倒すことができると気分爽快です。
敵の弱点を突くというダメージ効率が上がる行為に、プラスして行動が増えるというご褒美が追加されることで、ご褒美+ご褒美の二つの組み合わせが取り込まれており、バトルをより楽しむことができます。
また、敵全員に弱点攻撃ができると、属性無視で大ダメージを入れる「総攻撃」ができます。
この総攻撃に至る過程はもはやパズルで、どの敵にどう攻撃を入れるのか考えながら、総攻撃のチャンスを狙うのがめちゃくちゃ楽しいです。
この戦闘システムがワンモアプレスですが、全体の完成度が非常に高いので最後まで楽しめると思います。

3.ペルソナ合体と自分だけの自由

お次は主人公の育成と成長について。
育成の部分では、主人公特有の育成と、立ち回りの面白さが光ります。

主人公や仲間は、ペルソナというキャラを用いて攻撃ができます。
仲間は書き換えができませんが、主人公だけはペルソナを合体させ強化することと、ペルソナの付け替えができます。
これができることで、主人公だけは柔軟な立ち回りができ、バトルの中で優位に動き回ることができます。

ここには、主人公だけの特別感を味わうという面白さもありますが、まずその前にある合体が面白くなっています。
合体には法則がある上、特殊合体などで複数ペルソナを混ぜて強力なペルソナを作ることもできるので、自分の強さをレベル上げやコミュ以外のところでも上げられます。
ステータス調整も面白いし、どういう立ち回りにしたいかも選べるので、柔軟な面白さを追求することができます。

こうしたペルソナ合体の面白さは、「真・女神転生」から続くメガテンシリーズの伝統です。
メガテンの面白さの原初がこうした合体に組み込まれているので、ここだけでも十分楽しめると思います。

4.完成されたBGM

最後はおなじみBGMの話。
ペルソナのエントリーはここからですが、思いっきりハマりました。

なんといっても、本作最大の特徴は多くのBGMがオンボーカルという点でしょう。
これはペルソナ3から始まった特徴ではありますが、本作はペルソナ3みたいなスタイリッシュさと違い、作品の雰囲気に合わせた明るい曲調になっています。
特に戦闘BGMはオンボーカル、しかも接敵の状況によって2種類用意されているのですが、どちらも戦いに見事にマッチしており、違和感なくバトルを楽しむことができます。
特に「Reach out the truth」はかなり完成度が高く、明るいメロディーに合わせて勢いよく敵を倒していけるので、やる気がガンガン上がります。

かつ、フィールドBGMの出来もいい。
特に3学期到達で流れる「SNOWFLAKES」の出来が凄い。
仲間との別れを表すかのような哀愁漂う曲で、雪の降る中に静かになるあのBGMが突き刺さります。
落ち着いた一幕の中でも、確実に近づく別れを感じさせるようなBGMの作り方は、とんでもないと思います。
正直ここまでのクオリティだとは思わなくて、当時は一気にのめり込みました。
ライブが現実で執り行われる理由も納得の出来です。凄い。

5.終わりに

いかがでしたでしょうか。
だいぶ加筆しましたね…。
Steamレビューがいかに言葉足らずだったのかがよくわかります。

僕はSteam版が初めてのペルソナ4だったのですが、フレーム開放とフルHDの画質、何よりこの体験をもう一度味わえるという意味でも既プレイヤーにもおすすめしたいです。
特にPC版。
僕の環境下でも120fps張り付きでヌルヌルと動いたので、とても快適に遊べました。
当時プレイした方も、懐かしさや新しい発見が、リマスター版で見つけられるかもしれません。
新しいプレイヤーも、この時代だからこそ是非触れてみてほしいです。
最高の青春が待っているでしょう。

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