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会話のそばで置き去りにしない。

通訳をしていると、会話を繋げながらも相手を置き去りにしてしまっているのではないか、と心もとない時があります。

今シーズン、わたしの担当する外国人選手は日本で2シーズン目。
わたしも彼女とは2シーズン目でした。

お互いの信頼関係ができてくるからこそ、ふたりの会話時間も多くなり、と同時に通訳として選手やスタッフの方をつなげることを忘れてしまってはいないかといつも気にしていました。

常にそばにいる存在だからこそ距離感を意識的に気をつけていることもありますが、選手も交え会話をし繋げることはアスリート通訳にとってとても大きな仕事だと思います。選手同士、スタッフわたしを含め、その場だけでの関係ではなく、シーズン中または次のシーズンにも続いていくからです。

長いシーズンを過ごすなかで楽しいときもあれば苦しいときもあり、常に感情は動くもの。日本人同士でも勘違いや行き違いがあるのに、言葉が通じなければその共通認識がズレやすくなるのは容易に想像できます。

これはわたし自身が外国人側になり他言語のコミュニティーに入った時、会話についていけなく、寂しさや孤独感を強く感じたことから、同じ思いになってほしくないということも原動力になっています。

言葉を通して、わたしにできること。相手が望んでいることをできる限り多く汲み取って、その人自身の良さや優しさも含めて周りに伝えられる通訳でありたいです。

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