結婚≠出産


年が明けた。(とっくに)
2024年が始まり今年で26歳になる。
アラサーだ。
あっとゆうまに、結婚を視野に入れる年齢になった。4月でちょうど付き合って2年になる彼氏がいる。

仕事の都合で別々に暮らしている。
半年前に一度、そろそろ同棲しない?と聞いたとき「まだ転職したばかりだから落ち着いてからの方がいいよ」と言われ、それもそうだなと思ったがその後も将来の話は出てこず、相手が何を考えているのか不安な毎日。
なんとなくこちらから結婚の話をするのも気が引けて、今が楽しければそれでいいやと、本当に26歳か?と疑うような思考でもいた。

一緒にいる時間はとても穏やかで、喧嘩をしたり、浮気の心配など一切もない。でも年が明け、いつ私はプロポーズされるんだ?と不安になり、「いつ捨てられてもいいよに準備しておこう。捨てられてからでは遅いからね。」という最低な理由で、マッチングアプリを始めた。

彼氏がいるのにアプリする人なんているの?浮気する気満々じゃん、ありえない。と思っていた側の人間だった私がアプリをインストールしてしまい、顔未公開で数人の男性とやり取りを始めた。
アプリは大学4年の時少しかじった程度で、1人の人と2回ほど会ったけど、リアルで出会いが生まれ彼氏ができたので簡単に切った。
アプリの人はイマイチだった。

3年ぶりのアプリかーー!と、簡単にプロフィールを作成し、結婚を視野に入れたいから"子供は欲しい"にチェックが入れ、同年代の男性で検索をかける。
最初はなんだか男性たちのプロフィールや写真に、きもちわるってゆう感情が湧いてきたけど、徐々に慣れてきた。

ただ、使用目的は「身体の関係が欲しい」とか「絶対に彼氏が欲しい」ではなく「30までに結婚できなくても焦らないように良い人がいればキープしておこ」というもの。
遊びでも冷やかしでもなく、本気で今すぐ彼女を作りたい!と思っている男性が、私のことをいいなと思うようなことがあれば、それは大変申し訳ない。
だから、今彼からプロポーズされたら私はすぐにアプリを削除するつもりだ。
何事も、準備はとても大切だと思うし、結婚は20代でしたいという強い思いがある。


私がアプリにハマっている中、彼から将来の話が出た。
居酒屋で2人で飲んでいたら、どんな経緯か忘れたが子供の話になって、わたしは男の子がいいなあ!と言うと彼は、えー俺は女の子がいい。と言う。女は10代のうちはパパに寄り付かないよ!男なら一緒にツーリングいけるよ?!と面白半分で言うと、それでも女の子がいい!と言う。
こうゆう話したことなかったから、楽しいなぁと思った。

性自認がどっちかわからないから、どっちになってもいいように男にも女にも使える名前をつけてあげようねーと現実的な会話をしてたところ、
どのタイミングかは忘れたが彼が真剣な目つきになり、

俺は今の日本でこの社会で子供は考えられないな。と言った。

さっきまでの会話って空想?!
それか記憶飛んでる?

続けて彼は

自分たちは先に死ぬけど、残された子供は幸せなのかな?
ちゃんは、子供がいないと幸せになれないと思う?
もし、ちゃんが子供は絶対に欲しいと思うなら俺じゃなくて違う人と一緒になった方が良い。

と言う。

急になんの話?

こんな怖いこと言われるなんてもちろん準備してないからパニックになった。

私は、結婚したら子供は欲しいと思ってた。
幸せの定義って人それぞれじゃないかな。こんな世の中で幸せになれるはずがないと言うけど、社会が最悪でも2人で協力しあって、子供に愛を注げば幸せだと思ってもらえるし、家族ってそうやって作るものだと思う。
私は主に祖父母が原因で家庭環境が良くなかったし裕福じゃなく我慢も諦めることもあったけど、両親からはたくさんの愛をもらったし、今でも愛が伝わる。
良い社会とは言えない時代でも、そのことと家族のことは別だと思う。
それに両親は子供がいるおかげで夫婦離婚せずに済んだと言ってた。
自分も母親としての人生を歩んでみたいし、子育てしたいと思ってる。
両親にも孫を見せてあげたい。
同い年で産んでいる友達は幸せそうにしている。

と、まあこんな感じでバーーっと話した。
突然の別れ?話に涙が出そうになったが居酒屋なので、必死で堪えた。

ーそれは結果論でしょ。
俺は小さい時から母親がいないし、祖父母っていう、ちゃんからしたら遠くて本来どうでもいい存在の家族に育てられた。
祖父母も孫を子供のように育てることなんて望んでいなかったと思うし、"仕方ないから"とか"親がいなくても引けを取らないように"って気持ちがあったと思う。
親にとっても子供にとっても祖父母にとっても、幸せだったとは思えない。


育てた人が親だから祖父母だからって関係ないと思う。愛されていたか愛されていないかだと思う。 などと、おかしなことを言ってしまった。彼を傷つけたと思う。人はパニックになると何を発するか分からないし、言葉を選ぶ余裕もないくらい混乱していた。(あとでラインで謝った)


社会とか国とか子育て制度とかいったん置いといて、アナタ自身はどう思うの?
ーいったん置いとく、とか、社会の動向と切り離して、とかは無理。いつも自分の気持ちと横並びにあるもの。
ただ1つ言えることは、自分の子供が誕生したら精一杯の愛を注ぐつもり。
でも、子供がいなくても俺たちは幸せになれると思う。

あーこの人はそうゆう人だ、と思った。
今日本がどうゆう状態なのか、これからどうなるのか、そんなことを考えてしまう人だ。
計画性があって、自分の気持ちだけで突っ走ることはまず無い人。


私はアナタと別れたくないし子供を産むことも諦めたくない。私の体で私の人生だから産む産まないは私が決めること。と言うと、
彼は深く頷く。

俺も別れたくないよ。と。

じゃあ日本を出て外国で子育てするか!と非現実的なことを言ったら、呆れていた。

もう何も考えたくないと思った。


私のことが好きなのに私の気持ちに寄り添う気はないの?
と我ながら残酷な質問を投げかけた。
これを聞いてる途中で自分にツッコミを入れた。いやそしたら自分も彼の気持ちに寄り添えてないやん!
私たちはきっと、似たもの同士で、相手への温度も同じくらいなんだと悟る。

子供は作らないとゆう考えはこれからも変わらないの?
ー変わらないと思う。もうこれ以上日本は良くならないから。ゆっくりゆっくりと衰退していって、俺たちがギリギリの世代なのに、子供の未来を考えると、かわいそうでならない。そんな無責任なことできないよ。

責任感があって、自分よりもまずは他人を考える。残された子供のことを1番に考えている。
優しい人。

文面だけ見ると、ただ子育てするのがだるいだけで正当な理由つけてるだけじゃん。自分の過去のトラウマが拭えてないだけじゃん。と思われるかもしれないけど、私は普段の彼を知ってるから、彼だったらそう言うだろうなそう思うよな、と納得できるし、否定することもできない。


今人生最大の分岐点にいるかも。と思う。

もっと単純で、てきとうで、計画性のない男と付き合っていたらこんな議論や確認なんてせず、今頃結婚して子供を産んでいたのだろうと思う。
大事な話から逃げず、彼のほうから、26歳を迎えようとするこのタイミングで、話してくれたことがまず何よりも嬉しく思う。
同時にとても辛い。
私もあなたも単純な人間ではないことがもっと苦しめる。


子供を諦め彼と一緒になるか、
彼と別れ他の男と一緒になるか、


正直今の私は答えがもう出ている。
あまり悩むことはなかった。

彼と別れる未来は想像できない。
想像しただけで苦しいものだ。
それに彼の子供じゃないと嫌だ。

今までわたしはずっと幸せになりたいと思っていた。
幸せにしてくれる人に出会えないかなー、
本気で人のこと好きになれるのかなー、って思ってたのに
彼と出会って、彼のことを幸せにしたいと思った。(我ながら素敵すぎる)
綺麗事じゃなく、こんな気持ち初めてなんだ!

25歳の私は彼と一緒に生きることを選ぶけど、これからのことは分からない。
人の気持ちは移り変わるから、彼を幸せにしたいってゆう気持ちを遥かに超える出産欲が出てくるかもしれないし(笑)
そしたら別れれば良いかーと思うけど、その時はもう遅いんだよな。
だから今の決断ってかなりかなり大きい。

女は、25から30歳で大きな決断をするもの?
30歳以降の出産は身体に負荷がかかる。母体にも子供にも。

なんでこんなに苦しまなきゃいけないのー!
そして、昔のように安心して子供を産むことのできない現世が憎い。若者がこんなにこんなに迷っているよ、彷徨っているよ。

彼がいないところで半日泣きじゃくって、次の日に持ち越すくらい目も鼻も腫れた。
えげつない二重幅で翌日出勤した。
お疲れ様でした。
誰にも話せなかったし、結局私が決めることなんだよね。
家族や友達は私の人生に責任取ってくれないから、適当なことを言うだろうと思う。
そう思うと、言ったところでなぁ。。と思う。

帰宅すると母がいつもはしないくせに顔を覗き込んでくる。どうしたの?なんかあったの?と聞かないし、明らかに鼻声で目が腫れてるのに、顔どうした?も聞かない。優しい人。
時が来たら話そうと思う。
孫見せてあげられないかもだけどゴメンねと謝ろうと思う。
なんかそれが1番辛いかも。
両親はたくさんたくさん笑ってて欲しいから。
私が子供を産むことで可愛いねぇって絶対に愛でてくれる、それが想像できる。

でもさー、話戻るけど、産むか産まないか選択できるのって人間らしくて理性的でなんか良いね。と無理矢理ポジティブに考えたりもする。

私って奴は思い詰めるけど、こうやって俯瞰的に見ることもできるんだぜ!
よくできた人間よな!!!!


さいごに、
彼の言葉で嬉しかったことがある。
子供が生まれたら子供の人生を歩むことになる。その経験をしてみたいと。と私が言ったときに、ちゃんの人生は子供が生まれてもちゃんのものだよ?とボソッと言ったの。優しいよねぇ。

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