今年はラッコに会いに行け!って話
今日は久々に水族館コラムです…
水族館ネタでバズったので、この気持ちが新しいうちに、一点だけ伝えたいことを書きます。
今年はラッコに会いに行こう!
特に小さなお子さんが居る方は計画お願いします!
というのも近い将来、日本の水族館ではラッコが見れなくなる可能性が非常に高いです…
現在のラッコの数
2024年現在…ラッコってどれだけ日本にいると思います?30代以降の方は『んなもん全国におるやろ?』って思いますよね?それが普通です!国内でピークでは122頭いたので、実際全国津々浦々におりました!
が!
現在飼育されているのは3頭です!
風前の灯火です。
なぜこんなに減った?
なんで?って話なんですがラッコはもともとアメリカからの輸入に頼っていたんですね。それがアメリカでおきた1989年のタンカー事故の影響ラッコを保護せなあかん!ってことで輸出が止められました。
最後の輸出1998年です。それからは国内で水族館職員が不断の努力を行い繁殖に努めましたが、十分量までの回復に至らず3頭まで減ってしまいました…
飼育している水族館
現在ラッコは2つの水族館で飼育されています。
鳥羽水族館とマリンワールド海の中道です。
さぁ伊勢志摩と福岡旅行を計画しましょう!
ラッコの年齢と血縁、寿命
まだ3頭いるなら繁殖できるでしょ?と思ったそこのあなた…じつはそれも厳しいんです。その理由が年齢と血縁です。ちなみに飼育下での寿命は20歳前後と言われています。
水族館ごとのラッコを確認します。
鳥羽水族館
メイ♀2004年生まれ
キラ♀2008年生まれ
マリンワールド海の中道
リロ♂2007年生まれ
メイは飼育下寿命の20歳…つまりおばあちゃんで繁殖は無理…リロとキラはギリギリおばちゃんおじちゃんゾーンで繁殖できそうにも見えますが、この2頭、兄妹なんですよ…禁断の愛は許されないのでムリなんです…つまり国内繁殖は手詰まりです。
そして、2027年にはリロが、2028年にはキラが20歳を迎えます。ここで、日本のラッコ飼育は途絶える可能性が高いです。
一応記録では米国で28歳まで生きた記録はありますが、そこまで見積もっても2036年です…ね?時間ないでしょ?
明るい話題も…
じつは2016年頃から北海道東部の沿岸に野生のラッコが再度生息を始め、現在は50頭前後まで増えていることがわかっています。
再定着しつつあるラッコを保護するために研究しようと北大の鈴木先生のグループが研究を行っています。
北大の取り組みがうまくいき、再定着&保護が必要なラッコの条件が判明した際には保護ラッコの水族館展示の可能性はあるかもしれません(すっごい長い時間かかるそうです。30年コースだそう…)
鳥羽水族館の職員の方や鈴木先生もこんな夢を語ってらっしゃいます!
実際、アメリカのモントレーベイ水族館では保護されたラッコを展示飼育しています。また、そのラッコたちに野生の孤児ラッコを育てさせる代理母プログラムも行っています。
ただ、10-15年くらいで国内飼育されているラッコの寿命は尽きるのは間違いないので、ラッコ達が少しでも元気な早いうち…つまり今年!
今年はラッコに会いに行こう!
これです!冒頭のこれなんです!
この気持ちが少しでも伝わりましたら幸いです!
つたわれ!
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