【読書感想文】転んだからなんだってんだ。
「自分も本に助けられたい!」
そんな一心で、レジへ持っていった、そんな本。
『さいはての彼女』(原田マハさん著)
※齢25歳の感想ですので悪しからず。
小説は登場人物の顔が見えない。
なので登場人物の顔は自分の中で成立する。
どうしても整った顔の人物を想像してしまう。
今まで読んだ小説たちの中でも特に美人ぞろいだった。
(※個人の妄想です。)
「キャリアウーマン」という人生プランが手から滑り落ちた。
一度立ち止まった女性が知らないの地へ足を伸ばして再び立ち上がる
短編集が詰まった一冊だ。
どの短編集に出てくる女性も確固たる軸がある。
確固たるが故に、周りとの衝突が起こることは予想の範疇。
全て自分の手で繋ぎ合わせ、形にしている。
0か1の世界、二進数の世界を彼女たちは生きているのだろう。
そんな中、異彩を放つのは「凪」というライダーだ。
若い彼女は小柄だが、ハーレーを乗りこなす。
彼女にとってハーレーは相棒であり、きっと自分の分身だ。
自分を取り巻く環境は、自分で作る。
自分の好きは、誰がなんと言おうと正義だ。
凪からはそんなエネルギーが放たれている。
人生に躓いたら人は次にどのような行動に出るのだろう。
女性たちがとった行動は「遠くへ行く」ということだった。
知らない地へ降り立ったら、「さて、何をしよう」と迷うかもしれない。
ただ、彼女たちは「キャリアウーマン」だ。
止まるということを知らないのだろう。
ドンドン、ズンズン道を自分で進んでいく。
躓いてもやはり、彼女たちは強いのだ。
こんな強かったら自分の人生はどうだったんだろう、と。
でも、強くない人には強くないなりの人生を、と。
~あとがき~
一人暮らしをきっかけに読書からかけ離れた生活を送っていた。
在宅勤務も拍車をかけてどんどん本を読まなくなった。
読書から離れても本屋や好きで立ち寄っては購入していた。
巷では電子書籍が主流になりつつあるが、
やはりあの紙の手触りと、
後半になるにつれて右手が重くなり、
クライマックスに近づくあの感じが好きだ。
絶賛人生の路頭に迷っているときに、本に戻ろうと思ったのは、
あるnoteの記事を読んだからだ。
社会人になってからやれ自己啓発本だの、技術書だの読んでいたが、
元々は小説が好きなので原点回帰。
小説は自由だ。
自分の思うようにストーリーを解釈できる。
終着点は決まっているが、途中の気持ち、情景は自分の自由だ。
別の人の人生を垣間見ているようでなんだか感慨深くなる。
読書感想文という形で残していくことで本が好きな方と繋がってみたい、
という思いで書きました。
それと、未来の自分が同じ本を読み返したとき、過去と意見を分かち合いたいから。
拙い文章でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
素敵な読書ライフを皆さんも。
さて、明日は何を読もうかな…。
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