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【あなたの椅子を探そう】

【あなたの椅子を探そう】


もう10年以上前の話。


当時、フリーペーパーのR25に、

大好きな石田衣良さんが連載がされていて、よく読んでいた。


ある時、「新人の椅子」というタイトルで掲載されたコラム。


これが妙に刺さって心に残り、

サイン会でお会い出来た時にそれを伝えたところ、

冒頭のメッセージをサインとともに書いてくださった。



先輩の椅子に座れるのはその先輩だけ。

待っていたって空かないし、
譲ってもらえるものでもない。

だって先輩の椅子は、先輩のものだから。

あなたの椅子は誰も用意してくれない。

あなたは、あなたの椅子がある。


10年以上も経って、

色々デフォルメされているかもしれない。

もうちょっとマイルドだったかもしれないし、

もしかしたら衣良さんが伝えたかったメッセージは違ったのかもしれない。



だけど、

当時、音大の中で

あ〜、下手くそには人権がないな〜とか、

どうにかして、認められたい

何かになりたい!と腐りかけつつギラギラするという簡単にいうとこじらせてた私には、

なんだか妙に心に響いた。




先日、2~3ヶ月悩み抜いて入った起業塾を3日で辞めた。



この3年、ビジネスコンサル、起業塾、起業コミュニティ、諸々の開業資格のお免状がついた認定講座など・・・・と

おそらくふわっと起業に踏み切った人はだいたい通るであろう道は、だいたい通ってきた。


3日で辞めた起業塾の前は、

軍資金が尽きたこともあって、割とおとなしくしていた。



ただここにきてちょっと思うところがあり、

もう一回アクセルを踏みたいな〜と。


業界で”成功”を納めている方の思考に触れたくて、門を叩いた。



結論からいうと、言ってることはみんな同じ。



で、どこに行ってもみんな『基本』の話をする。

ビジネスの基本、セオリー、法則・・




でもそれを頑なに守り続けている人は、


そういう起業塾の主宰にはぶっちゃけいない。笑



だって、もうその”基本”の椅子には、”基本”を作った人(先輩)が座ってる。



目の前の”成功”しているその人が、成功した方法は、その人の椅子。



同じ方向に先陣切っている人の後ろを歩いたら、それは迷わないし、目的地にもたどり着く。確実に。



だけど、そこは先陣切っている人の目指している先であって、自分の目指す場所ではない。



先輩の椅子をちょっとお借りしていても、

そこはやっぱり先輩の椅子。


先輩がしばし席を外していても、戻ってくるかもしれないし、自分には硬すぎたり、柔らかすぎたり座り心地が悪いかもしれない。




起業塾やコンサルで、

アドバイスされること、

出される課題、それを一旦やってみることは大切。



私はこれを自分の中で”濾す”と思っている。



濾した結果、必要なところは残るし、フィルターに残った部分は思

い切って捨てちゃえばいい。




学び続けることに、意味があるとしたら

この濾す作業によって残った部分が、自分だけの秘密の配合の

超絶美味しいい何かになる可能性があるから。



でも、漉さずに濁ったところもどんどんどんどん自分じゃない誰かを取り込んでいったら、いつか溢れる。

溢れてちょうどよくリセットされればいいけれど、濁ったものを抱えながら、誰かを取り込み続けている人も



・・多分いる。




「クロージング、私はやらない。好きじゃないから」


これ、年商1億の人がいうと

かっこい〜ってなるけど、


全く稼げてない、駆け出しの起業家が言ったら

「いやいやいや、それはビジネスの基本なんだから」って言われる。



3年前の自分だったら「かっこい〜!!でも自分はそういうとこやらないとダメだな」って思っていた。


でも、今なら、

「あ〜そういうことか。

この人は、クロージングじゃない、その人の方法を見つけたのか」ということがわかる。


クロージングが苦手、できない・・だからできるようになるために学ぼう!みたいな思考だったけど、究極、自分なりの方法なんだな。



まぁ…私が年商1000万とかそういうのを目指すなら、また別なのだろうけど。




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