見出し画像

『ドラキュラ』観劇記録@ソウル(1幕)

初めての韓国旅行、『ドラキュラ』@シャルロッテシアター観劇記録!
メッチャネタバレです。あらすじ人物紹介などはすっ飛ばしています。チケットの取り方やストーリー解説は他の方のブログが詳しいです。
いろいろと間違ってたらごめんなさい!

観劇当日はいろいろ不安だったし劇場がどんなのかもじっくり見たかったので、開演1時間前に到着するよう移動しました。

インターパークで取ってたチケットを無事受け取って(ここのやりとりは英語。ちゃんと取れててよかった……)、ショップへ。
……よ、読めない。商品名もポップも読めない。
仁川空港に着いてからこっち観光地も食事もどこ行っても英日中どれかひとつは必ず併記があった世界、初めての(ほぼ)韓国語オンリーの場所。劇場内スタッフさんの呼び掛けも韓国語のみ。いやそうよな。宝塚の劇場だってほぼ日本語オンリーだわ。ミュージカル見に来るのなんて言葉が分かる人がほとんどだと思うもの。韓国に来て2日目の夜にして初めて味わう、「言葉が分からない」という心細さ。

心細い……と思いながらこれに並びました(早めに着いてよかった)。そもそも1人で来てる人が少ない説……?ヒロインと同じポーズで撮ってる人が多いとはブログ等で見てたけどほんとにみんなやってた。

プログラムを買い(お客さんの少ない2階の売店に行ったので、もたつくこともなく英語で対応してもらえました。韓国語できなくてごめん)、席へ。2階4列目の上手。舞台がでかい。横にも縦にもでかい。そのでかい緞帳にはデカデカと十字架が描かれて(映って?)いて、上手と下手の端にはそれぞれ人間サイズくらいの聖像みたいなのが縦に3体くらい並んでいた。事前に見てたブログなんかでも客席内の写真は載ってなかったし、係の方がしきりに何か呼びかけていたので(韓国語のみ)、写真だめなのかなと思って撮らなかった。あれは「写真撮影ご遠慮ください」なんでしょうか。
開演5分前のアナウンス(録音録画禁止とか、非常の際とか)は韓・英ありました。

〜開演〜
韓国語は全く分からないのですが事前の予習のおかげで(流れは)分かる!分かるぞ!でした。原作(設定はいろいろと違うけど)と日本版プログラム(中古で入手)、韓ミュファンの先達のブログ等のおかげ。最後のが一番参考になったけど、時間かけて原作読んだおかげで登場人物の名前と大まかな流れちゃんとつかめた。外国で何か舞台を見るときはどれかひとつにでもアクセスできるものがいいなと思った。いやこれ流れ全く分からなかったらしんどかった……集中できなかったと思う。
以下場面をけっこうすっ飛ばしながらの覚え書き。

0 プロローグ

最初から舞台の照明が暗めで、パーンとアピールしてくるよりは引き込むタイプなのも良かったかも。曲も舞台セットも照明もゾワゾワした。

1~6あたり ドラキュラ城

老人のドラキュラ伯爵がめっちゃ老人ですごかった。マスク?それにしても違和感なくしゃべってるように見えた……。
Whitby Bay
素敵すぎる。キュンキュンしちゃった。ミーナ役の方が小柄で!透明感のある曲をまっすぐ歌い上げるのが良くてミーナとジョナサンの人柄というか関係の清らかさが分かるようだった。今ここで結婚しろ。
Fresh Blood
うお〜出てきたこれがスレイブ(女吸血鬼たち)か。ものすごくいやらしく絡みついたり脚丸出しにしたり振り切りようがすごい……この世のものではないというのが一目で分かる。
ドラキュラ伯爵登場→生き血吸う→若返るの流れは分かってたけど、フード被って顔が見えない状態でも声だけで「あ、若返った」って分かった。というかそもそも老人の声どうしてたんだろう、吹き替えか?いやしゃべり方が同じ人な気がする……ボイスチェンジャーでも使ってる?と思ったら

まさかご自前…………? 何事…………………………?
(피(ピ)!が血!なのは覚えました)
でこのジョナサンが逃げ回っているときに柱のセットが縦横に走りまくるのすごい。どうなってる?ジョナサン役のジン・テファさんもベッドから落ちるとかよろめきながら逃げるとかに迷いがなくて身体能力がすごい。
声量がすごすぎて縦にも横にもでかいシャルロッテシアターが割れるかと思いました。どんどんでかくなる。雷鳴のものすごいSE、をも凌駕する爆裂拍手と歓声。歌の途中とかじゃなくて、歌い終わり暗転するようなときに歓声が上がるのはいいな〜と思いました。

7 精神病院

The Master’s Song

セットがすごい!!!上手と下手の1/3ずつが病室になってて、格子の柱みたいなのの中に病人が入ってたけど、なんと部分的には二階建てである(立った状態で)。どんだけ舞台高いの、そして舞台裏にはどんだけのセットがひしめいていることか……。

8~9 ウィトビー

How Do You Choose

唯一と言っていいくらいの明るい場面、ウィトビー。ルーシーのしゃべり方は韓ドラでよく見る語尾の伸ばし方のかわいい天真爛漫な女の子だ!となった。ミーナと並ぶとキャラがはっきりしてかわいい。そら3人から求婚されるわ。求婚者たちの個性も際立ってて、その中でアーサーが一番普通の人なんだけどルーシーを好きな気持ちは負けない!というのが伝わってきた。最後あなたに決めた!でお姫様抱っこされるとき後ろの使用人ペアもお姫様抱っこしててかわいかった。
でこの明るいウィトビーに肌白服赤黒のドラキュラの浮いてること。

10 列車の駅

ここでアドリブがあったのかもしれない。なんかみんな笑っててドラキュラとミーナも笑ってた。
2人の会話の間奥の柱の向こうを行き来していた人達が柱の前に出てきて、時計の針が戻りセットの色(というかプロジェクションマッピングみたいなやつ)が変わっていくとき「あっ今から過去パート始まるんだ」と思った。舞台観るときに表現のユニバーサルさとかあまり考えたことなかったけど、誰が見ても分かるものってあるんだなと思った。
She

実はここあまりよく分かってなくて、神のために戦争にも出た、分かる。でも妻が殺された。これはなぜ?戦争とは別件ですか?誰に殺されたんでしょうかあれは。
Sheが韓国オリジナルの曲ですね。いやしかし盛り上げ方がすごい。どんなエンジン搭載してるんだ。こんなに鬼気迫って叫んでも全部コントロール下に置いているというか、聞き苦しさが全くないし台詞も分かる(わかんないけど)。
そしていつの間にか出てきていた祭壇、あ〜これ登るんだろうなでもメッチャ高いぞこれ、背高脚長ドラキュラの人の腰くらいある、燭台薙ぎ払ったから登るんだろうけど……と考えているうちにこともなげに登っていた。なんかもう余計なことは考えない方がいいのかもしれない。十字架にナイフを突き立てるところで「そういえば韓国ってキリスト教徒の割合高いんだよな」というのがよぎったりした(なんせその日明洞大聖堂に行ってきたところ)。
叫ぶ叫ぶ……喉壊さないでほしい、

A Perfect Life, Loving You Keeps Me Alive

いつの間にやら下手に杖をついたジョナサン。そしてドラキュラがいつ上着を脱いでいたのかも覚えていないが気がついたらあの大きな身体がぺちゃんこにちっちゃく3つ折りになっていた。衣装白いしはんぺんみたいだった。舞台にはんぺん。3つ折りになっても声量がそのまま。ずっと勝ち気な顔で支配的に見えたドラキュラそんな突っ伏して哀願するの、、、弱さが初めて見えた場面である、、、、そりゃそんなの見せられたらミーナだって揺らいじゃうじゃん、、、、それでもドラキュラの横を通り過ぎてジョナサンに駆け寄るミーナ。
ドラキュラ役はあまりにもキャラデザが違うので(それはもうABC日程なのよという個性的な役作り)パッと覚えられたんだけど、ミーナ役の方はどなただったんだろう……と思ってた、けどこの映像を見たら「あぁこの人だ」とすぐに分かった可憐な歌声。イム・ヘヨンさん。

11~12 ロンドン、ホルムウッド邸

あ~こっから辛いですね。。幸せ一瞬すぎ。
窓からドラキュラが入ってくる画、美しすぎん????????奥から光が差して影がゆっくり近づいてきて(Immordite Nosferatu...の囁き声とともに)、揺れるカーテンの向こうからドラキュラ(美しい立ち姿)が現れるのなんかすごいドキドキしたな。来る?来る?そこにいるの?って、いけないと分かってるのに期待してしまうみたいな気持ちだった。

13 墓地

ルーシーの葬儀、お墓の前わざわざスロープにしてるのすごい……ぐっと立体感というか臨場感が増す……と思っていたら、あとからスレイブが地面の下から出てきましたね。そのためでもあったのか!!憎いセットめ。参列者たちはこれ落ちないように歩いてるのかな。
葬儀に遅れてきてなかなか帰らん人いる~と思ったら
振り向いたらドラキュラ。
ミュージカルオタクの勘が足りなかった。

Life after life
Life after life、、、、、、
いやLife after life!!!!!!!!!!

なんだこれヤバすぎる歌ってるのが2人だけ(大部分はドラキュラのみ)と信じられないほどの迫力。
ここも光の使い方が最高~に痺れた、墓の入口から逆光が差してそこに浮かび上がるルーシーのシルエット。「蘇ったの?」とでも言うように自分の左右の腕を見るルーシーの仕草になんかゾクッとした。

この動画の2:00あたりからも鬼リピしている。(なんか曲名間違ってるけど)
Life after lifeヤバい。というかチョン・ドンソクさんヤバい。なめらかもアクセントきかせるのもがなりも自在かよ。。。楽曲が要求するスケールをこんなに体現できて狙った色をスパッとつけられて(そんなように聞こえる)、すごく「自由」を感じる。枷になるものが何もない感じ。気持ちよすぎる。
オペラ歌手みたいな発声だな、と思ったけど実際に声楽をしっかりやってた方らしい。なるほど。腹の底通り越して地の底から声出てる。歌の支配力が強すぎる帝王じゃん。黄泉の帝王トート閣下じゃん(黄泉の帝王トート閣下を演じられていたこともあるそうです、おしまい)
Fresh Bloodのダーク100%な感じともまた違ったドラマチックなこの曲なんかもう戻れない感がある。怒りも挑発も込められてるような。
上の動画の細かすぎる好きポイント2:35あたりの「필요 없는 땅~」のところも鬼リピしている。
爆裂雷鳴SE&爆裂拍手喝采。呆けた顔で椅子から立てなくなっていました。幕間100分くれ。

1幕はひとまずここで終わりです。