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『フランケンシュタイン』(2024年7月12日マチネ2幕)@ソウル

2024年7月12日マチネ1幕の続きです。↓
https://note.com/preview/n254ef7ea1170?prev_access_key=f7517368ce92ca0ca96ec8babfcc140c

〇結婚式

♪平和の時代~あなたなしでは
結婚おめでとうございます。本当に!おめでとうございます!タキシード姿を見られて感無量です!あ……アンリのベストとボウタイを身につけている……?何……?
別人みたいな優しい歌声優しい眼差し……ジュリアと二人で踊りながら歌うなんてロマンチックな。ジュリア幸せそう……よかったね。宝塚のオタクには栄養でしかない。こういう場面を見ると結局これなんよ!!となる。ぶち上げショーも業の深い芝居も好きだけどやっぱデュエダンっていいよね~ロマンチックレビューっていいよね~みたいな。夢を見に劇場に来ているのである。1幕ラストでものすごい鋭い高音出してたと思えないほどトーンアップしたあったかい高めの声で歌っていた。どんだけ表現力多彩なの~~幅の広さもだけど本当に細かく刻むみたいにいろんな色をもっているなと思う。ダイヤルの目盛りが多いような、色数の多い色鉛筆のようなイメージ。
ひざまずいてジュリアに指輪をはめる……夢……でも自分は指輪しないんだなと思った。何でだろう。そのまま幸せになってほしいのに雷鳴でもう幸せは終わりです。

♪逃亡者
森で怪物との再会!ヘジュンさんの声がアンリの時とぜんぜん違ってすごく低くて深くて、今ドンソクさんとどっちしゃべってる?ってとこがあった。ここも橋の上なんだ、橋すごい。
このへんから2役目がどんどん出てくる!ワクワクする!この日のキャストの印象は、パワフルボイスなエヴァ、お姫様が間違って捨てられてしまったようなカトリーヌ。
怪物はカトリーヌを抱えてきてずっと降ろさないのすごい(ヘジュンさんムキムキだもんな。ドンソクさんを持ち上げられるんだもんな)。

〇闘技場

♪男の世界
きた!スーパーエヴァタイム!この曲をSpotifyで聴いて、なんだこれは!?と思ってた。闘技場は舞台が斜めで、女性ダンサーも男性闘士も身体能力がすごくてスーパーアンサンブルタイム。よくそんな斜めの舞台で。怪物は途中まで普通に戦ってて手脚折るけど首折る前にやめる(むしろとどめ刺してやれとか思ってしまった)。小西さんが生まれたばかりの悲しきモンスターみたいないびつな動きをしていた印象なので、ヘジュンさん怪物はわりと最初から人間らしく感じた。橋の上にまでダンサーがいてもう舞台全部使う。最高。
ジャック!!きた!かわいい!!エレンに拍手!で煽ってくれてコーレスできてうれしい。なんか分からないけど客席の方を見ながら高速で頬をプクプクしていた。
耳の横の髪は結んであって邪魔にならないようにしているのがかわいかった。とにかくかわいい。エヴァの前ではタジタジでチョコチョコ歩いてている。そういえばこのときカトリーヌはいたんだろうか。柿澤さんジャックはずっとカトリーヌの身体触ってたけど韓国ジャックはあまりカトリーヌへの執着感じなかった。

〇地下牢獄

♪お前は怪物だ
フランケンシュタイン、一人二役ってどういうこと?役替わりってこと?とあまりよく分かっていなかった頃にドンソクさんジャックの動画を見つけ、でも顔も声も全然違ったのでドンソクさんと信じられず、ずっと見てしまったためこれも見たかった。

別人のように語尾を跳ね上げピョンピョンする。かわいいしなんだかおかしいんだけど歌詞がえぐいことは分かっているので笑えない。
はけ際のアドリブっぽいやつも動画で見ていたのと同じだった。ジャッ!ク!て決め顔してたのがなんかちょっと違ったなというくらい。そして飛び跳ねながら出ていった、ところでグングンてなに?

♪そこには~人間のふり
下手から出てきたカトリーヌが上手に向かって拳を振り上げる。優しいね。
言葉が分からないのであれだけどやはりヘジュンさん怪物は最初からけっこう人間ぽい。カトリーヌはずっと声が綺麗。アン、ニョン!て大きく手振るやつも優しい。
곰 맛있어は笑うところなんだ!ずっと声が低いのに脇がくすぐったいところはちいかわみたいな声で「クゥン……」と言っていた。
そのあとジャックとエヴァが来る時のBGMゴジラみたいだった。このときもジャックはカトリーヌに興味ないんだな〜。そしてここの曲が一杯の酒なのはなんでなんだろうとずっと思っている。

〇小屋の前

♪生きるということは
男たちが出て行ったあとカトリーヌがフラフラと出てきてへたり込むの辛いよね……。ジヘさんカトリーヌ、声が綺麗でお姫様が間違って捨てられたみたいな印象あったけど、この歌になると豹変してすごい。薬(3滴くらいボタボタ)入れた水を怪物に渡すとき窓開けたら怪物が手握って、、窓から笑顔でアンニョンしてた……ヘジュンさん目が大きくて笑顔が嬉しそうなのがよく見えて辛い。
歌い終わりで床が上がるのすごい迫力!盆やセリはないけどこの床の機構すごいな。

〇闘技場

♪男の世界Rep.
下手2階から夫婦でご観覧。
カトリーヌがエヴァに釈明してる間もジャックは下手で男たちの筋肉を褒めてマッチョポーズしてて全然話聞いてないしカトリーヌに興味ない。ふむ。
怪物はカトリーヌにアンニョンしてるのに、カトリーヌは怪物を足蹴にして……そんなことするのカトリーヌ……。

♪俺は怪物
大ナンバーしかないなこの作品。間奏で男たちをぶっ倒して火つけるけど本当に火のついたたいまつを持ってきて、投げる直前に火を消してたんだと思う。1幕の火葬の場面に引き続きだけど韓ミュ、火の表現がリアル……メラメラと赤い光が揺れるし煙がモクモク出る。
叫んだあとアァ〜…って泣く怪物……一人二役に連続性があるのはアンリ/怪物だけなので、何を思っているのだろうと考えてしまう。あ~~ここももう一回ヘジュンさんを見たい。。

〇森の中

♪その日に私が
回想でジュリアと指切りするも、泣きながら微笑んで手を握って話しかける……子役に向ける顔が好きだった。ドラキュラのラストでミーナを諭すところを思い出した……。
そして姉さんの前ではめちゃくちゃ子どもの顔をして……抱きしめ方も包容力ではなくすがりつきだった。ジュリアに行かないでと言われエレンに行かないでと言い、、望みの叶わないビクター。

〇森の奥

♪傷
この順番だったかな?知ってるのと違う時系列だなと思った。
日本版と違うところはこまごまとあったけど、男の子が泣いているのが先でそれを怪物が見つけにきたのがいいなと思った。心象風景って感じする。セットも幻想的であまり現実っぽくなかった。この子は誰なんだろうな、怪物の自己との対話のようにも思えるしビクターの中の子どもの部分のようでもある。
ミュージカルで真後ろを向いて歌うことってあるんだ。セット堪能タイム、舞台の使い方が贅沢でたまげた。
「アジョシ」って聞こえて韓国語だ!と思った(雑念)。子供あっさり突き落としたのでびっくりした。

〇フランケンシュタイン城の前

懲りずに生命創造しようとするビクター……エレンの死体を抱えて城に入るも왜ーーーー!って叫び声が聞こえた。ドンソクさんの왜が好きすぎる(ドラキュラでもある)。
ここで声もなく絶望していて、なんか、口が大きいんだなと思った(?)
ヨロヨロと鉄パイプを持ってくるも怪物に殴り返されてすごい痛そう……怪物は大変な目にあってきたというのに……。

〇ステファン邸の前~ジュリアの部屋

♪今夜こそ
この捜索あたりからだんだんコントロールをしなくなるような、開いたような歌い方になっていた。必死。

♪後悔
ジュリアが死んで怪物に「……왜……?」と問いかけたカスカスの声心に刻む。
いい歌だな~~~~これだけ激しい曲が続いてきてここに至ってこんな優しさを発揮するなんて。後悔しても遅いのよ、というのをそんなふうに提示してくれます?すごい。
ミュージカルで旅立つときに支度をしてもらうのなんか好きなんだけど北極に行くのも旅支度するんだ!というのはなんか驚いた。ツルハシももらってる。なんかもう誰にも告げず捨て身の覚悟で死地に赴いていたようなイメージがあったので。荷物を持っているドンソクさんって初めて見たな。

〇北極

北極……これが韓国の北極……。当然のようにすごいセット、今すぐアナ雪始められるくらい。北極についてはもう何も言えません。歌でバトルしてきて歌で理解しあって酒飲み交わしてきた二人が叫び声以外の台詞も音楽もなく戦っているという現実が辛すぎるため。友人だったが致し方ないというような葛藤も全く感じられず本気でやり合っていた。最後の流れも日本版と違うんだなぁ。怪物にビクターと呼ばれ、ドンソクさんビクターは驚いて手を払って(虫を追い払うみたいに)後ずさっていた。こいつはアンリではないと自分に言い聞かせていたんだなと思った。それでビクターと呼ばれたら、混乱したんだろうな……。
そしてこれが韓国の北極アドリブか。床をのぼってなんか呼びかけて、生命創造ポツポツ歌って腹這いになって滑り落ちてきた……。人によっても日によっても違うだろうに。アドリブの自由度が高くて、これ最後の音楽を始めるきっかけはどうなってるんだろうと思った。ナヌンナヌン……ミアネ……フランケンシュタイン〜……。幕。

〇カーテンコール
カテコの前に誰か出てきたと思ったけど、ビクターのナイフや銃を回収しに来たのかもしれない。
北極カテコと正カテコがあるのありがたい。正カテコは笑顔でよかったしヘジュンさんのリフトも見られた。軽々持ち上げられて回されて嬉しそう。カテコデーありがとう。

ドンソクさんのフランケンシュタインを見られてとても嬉しかったです。全く身がまえないまま初めましてのドラキュラだったので、その人と意識した状態で観劇するのが夢でした。しかもドンソクさんは10年近く前から出演している、韓国ミュージカル界の自信作。そりゃあオタクなので何度も観たい気持ちはあるけど、この1回の観劇を大事に大事に生きていけます。
ドンソクさん目当てで韓国に来たらまた新たな方に出会えるのも嬉しい。イヘジュンさんのアンリに出会えてよかった!意志の強そうな目元に清らかな歌声!!でインスタ見たらすごいマッチョでなるほどなぁとなった。ジヘさんもヒロイン声とカトリーヌの歌の豹変は刺さって抜けない。
生の観劇の衝撃が抜けず1週間経ってもまだ北極にいます。機構があるためか音が響きやすくなっている床の上の足音、オフマイクの笑い声、歩くたびに勲章がチャラチャラと音を立てるのに、「いる」と感じました。唯物論?

二日後はドンソクさん&ウンテさんの回でしたがまぁチケットはとれず……。ただし飛行機の時間は遅めにしていたので、ドンウンの空気だけ吸おうと思って劇場に行ったら、なんとロビーのスピーカーから音だけ流れていました。それを聴いて初日の記憶を補完できたところもあれば、全然違う!と思ったところもあり、舞台って面白いなぁと思いました。