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"起こらなかった事"への想像力を働かせること:GLAY第76曲『FATSOUNDS』

出来事は、次のように分けられるんちゃうかな。

①起きそうだったし起きた事
②起きなさそうだったけど起きた事
③起きそうだったけど起きなかった事
④起きなさそうだったし起きなかった事

たとえば次のような事例や。
①人一倍頑張って勉強してた人がテストに合格した。
②全然うまく行かなさそうなプロジェクトだったけど大成功を納めた。
③すごく危ういやり方だったけど事故が起きなかった。
④すごく安全な道だったから今まで犯罪は一つも起きなかった。

人は①や②のパターンはよく気づく。その裏側に③とか④がたくさん起きていても、なかなかそれに気づかない。特に③とか④とか事故が起きない背景に、実は誰かがケアをしているのかもしれない。
いわゆる「守り」と言われる人である。会社の組織で行ったら法務部とか総務部とか。
起きた事は評価されやすいけど、"起きなかった事"は評価されにくい。事故が起きていないことが当たり前だと思って過ごしちゃうから。

2019年のメットライフドーム『悪いGLAY』のセットリストはGLAY史上最強にして最恐だった。『FATSOUNDS』を連続3回も演奏したのだ。
いや、本当は「3回しか」演奏しなかったのかもしれない。人は起きた事には注目するが起きなかった事には注目しないから。

あの日、GLAYは『FATSOUNDS』を3回しか演奏しなかった。

凍るようなこの世の中で、愛なんて役に立つか
『FATSOUNDS』より

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